フードドライブ「協力して」

本紙掲載日：2021-08-27

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フードドライブを行う前田さん（右）と三宅さん。「ぜひ協力してほしい」と呼び掛けている

子どもの福祉向上のために販売されているお菓子の詰め合わせ

延岡市内の高校生３人

◆２８日、伊達町のジャンピージャンパーで

　延岡市内の高校２年生３人が２８日、同市伊達町のアジアンショップ「ジャンピージャンパー」で、生活困窮者らへの食品支援活動「フードドライブ」に取り組む。発起人の前田紗李花さん（延岡星雲高校）は「ティッシュ１箱でもありがたい。ぜひ協力してほしい」と呼び掛けている。時間は午後２～４時。

◆「子どもの貧困、考えたい」と企画

　フードドライブは、余っている食べ物などを家庭から集め、地域の福祉団体やフードバンクに寄付する活動。フードバンクは、主に企業や農家から食品を寄贈してもらい、必要としている人へ届ける活動や団体を指す。

　フードドライブに取り組むのは、延岡星雲高校の前田さんと三宅優理菜さん、尚学館中学校高等部の髙久愛彩さんの友人グループ。「将来は子どもに関わる仕事に就きたい」と口をそろえる３人が、ボランティアで実施する。

　前田さんと三宅さんは「子ども」をテーマに、授業の一環で子育ての課題などを調べている。これがきっかけとなり、前田さんが「子どもの貧困についても考えてみたい」と同じ夢を持つ髙久さんも誘い、今回のプロジェクトを企画した。

　動き出したのは、今月上旬。毎週土曜にフードドライブを行っている、同店の岩永たまき代表に協力を依頼。周知するため、チラシを分担して制作し、約６０枚を印刷して親戚や友人らに配布、提供品を入れる箱も準備した。

　受け付けるのは、レトルト食品や缶詰、お菓子、お米など未開封で賞味期限が２カ月以上の食品。このほか、ティッシュや洗剤、歯ブラシ、歯磨き粉、生理用品などの日用品も受け付けている。

　集まった食品などは、子ども食堂などに取り組む同市の「子どもネットワークのべおか」に寄付。前田さんは「この活動を通して、できるだけ多くの人にフードドライブや貧困について知ってもらいたい」と話している。

　当日は感染症対策として、３人がドライブスルー方式で対応する。ジャンピージャンパーの住所は、延岡市伊達町１の４８の８。

◆高校生の活動に触発

　売り上げを子どもネットワークのべおかに寄付しようと、延岡市市伊達町にあるアジアンショップ「ジャンピージャンパー」の岩永たまき代表が、お菓子の詰め合わせの予約販売を始めている。

　「授業としてではなく、自発的な姿勢がうれしい」と、フードドライブを行う高校生に触発されてスタート。同市古川町の障害者就労支援事業所「ひかり工房」で作られたパウンドケーキやクッキーなどの詰め合わせを販売している。

　感化され、有志たちと雑巾の製作にも励んでいる。小中学校の新学期に合わせ、不要なタオルを集め、現在、各自で縫う作業を進めているという。

　予約販売にしたのは、新型コロナウイルスの感染拡大防止などが理由。