市民大学「知識身に付けたい」

オンラインで開講式−延岡市教委

　延岡市教育委員会主催の第６５回延岡市民大学が２日、開講した。開講式は市社会教育センターを主会場にオンラインで開き、画面越しに受講生約４０人が参加。事前に郵送された式次第や資料を基に、講話やオリエンテーションを聴講した。

　市民大学は、「よりよい明日の社会づくり、豊かな人間性への学びの場」を基本理念として１９５６年にスタート。昨年度までに約７７００人が受講し、高齢者の生涯学習や出会いの場づくりに役立てられている。

　開講式で、澤野幸司教育長は、開講以来初めて採用したオンライン形式について言及し、「子どもたちにもオンライン形式での教育サービスを推進していきたい。先駆けとなって学びを深めてほしい」と激励。

　受講生で運営委員長を務める藤縄豊さん（７７）＝桜ケ丘＝は「平均年齢７０歳ぐらいの方々が受講するので、健康に関する講座を充実させた。自身もしっかり知識を身に付けたい」と話していた。

　今後の実施形式については未定だが、配信環境の整備や貸し出し用タブレットの手配など「オンライン開催に備えた準備を整えている」と担当者。１２月９日まで健康や芸術、町づくりなどを多角的に学び、社会の変化に対応した総合的な力を養う。

　この日はまた、第１回講座として澤野教育長が「地域ＩｏＴ（インターネットとモノ）実装計画を踏まえた新たな学校の創設」をテーマに基調講話。来年度、島浦町に開校する義務教育学校と、同市が取り組むＩＣＴ（情報通信技術）教育推進計画を絡めた説明に、受講生たちはうなずきながら聞き入っていた。