巨典の−−故郷は遠きにありて思うもの（１）

人懐っこい福岡県民−移り住んで丸２年、最初に感じた印象

◆テレビ西日本の帯番組でＭＣを担当

　ふるさとの皆さま方、大変ご無沙汰しております。

　私、高橋巨典は現在、福岡市に住み、フリーアナウンサーとして活動しております。

　２２歳でＵＭＫ（テレビ宮崎）に入社以来、アナウンサーとして３６年間働いてまいりましたが、思うところがありまして定年より２年早く、２０１９年３月に退社しました。

　しかし、残念ながら宮崎では仕事のご縁がなく、お隣大分県のテレビ大分で１年間、「ハロー大分」という土曜週一の情報番組の司会の仕事をいただきました。１年間ではありましたが、番組ロケで大分県内をあちこち訪問することができました。その後、２０年３月３０日から、福岡のテレビ西日本の「ももち浜ストア」という午前中の情報番組の司会を担当し、現在に至っています。

　月曜から金曜までの帯番組の生放送で、多くのスタッフにもまれ、福岡県民の皆さんと触れ合いながら、日々の生活の中で感じた宮崎と福岡との「違い」を紹介しつつ、それがわがふるさとへのエールに結びついてくれればいいなと思い、つたない筆を執る運びとなりました。どうぞよろしくお願いいたします。

　さて、福岡に住んで丸２年。福岡県民は「人懐っこい！」が最初に感じた印象です。宮崎では、街頭でインタビューをする時に、応じてもらえないことも少なくありませんでした。宮崎県民は恥ずかしがり屋さんが多いのでしょうか？

　ところが、福岡では老若男女のあらゆる世代が、かなり積極的にインタビューに答えてくれるのです。

　自分の意見をきちんと述べる方も多いし、マスコミに協力してあげようという気持ちの人が実に多い印象を受けます。なぜでしょうか？

　福岡県民は本当に福岡が大好きです。山笠、福岡グルメ、ソフトバンクホークス、ギラヴァンツ北九州、アビスパ福岡などなど、「大好きな福岡についてだったら俺にも聞いてくれ、しゃべらせてくれ」。そんなふるさと愛がインタビューの積極的対応に表れているのかもしれません。

　北九州では、逆に私がインタビューされることもよくあります。「何しとーと？」「何聞きよーと？」と。こんな積極的コミュニケーションは大歓迎、仕事も楽しくなります。

　福岡ではまだまだ駆け出しのフリーアナウンサーですが、１年以上テレビに顔を出していると少しは認知されるようになりました。そして、宮崎出身者からよく声を掛けてもらえるようになりました。これはとっても嬉しいことです。

　おかげさまで、福岡での宮崎県人ネットワークも広がりを見せています。次回からは、福岡在住の宮崎県北出身者の頑張りもご紹介できればと思っています。

■プロフィル（たかはし・きょてん）元ＵＭＫアナウンサー。福岡県で活躍するフリーアナウンサー。日之影町生まれの延岡育ち。趣味は渓流釣り。県北のほとんどの川で釣をしたといいヤマメ釣歴４５年。延岡高校３１回（１９７９年３月卒）。

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　福岡を拠点に活動する巨典さんのレポートです。文中にあるように月２回程度のペースで掲載します。