２１日から秋の全国交通安全運動

子ども・高齢者の事故防止−悪質・危険運転の根絶

◆３０日まで、県北各地区で街頭活動

　「子どもと高齢者の交通事故防止」を基本とした秋の全国交通安全運動が、２１日から始まる。延岡をはじめ県北各地区とも３０日までの期間中、警察による取り締まりを強化するとともに、交通安全関係機関・団体が街頭キャンペーンなどの啓発活動を展開する。

　全国統一の重点項目は「子どもと高齢者をはじめとする歩行者の安全の確保」「夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者等の保護など安全運転意識の向上」「自転車の安全確保と交通ルール順守の徹底」「飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶」。また、県は独自に「脇見・ぼんやり運転等追放」も盛り込んでいる。

　今年に入って県内で発生した人身事故は１６日現在３０９８件（前年同期比４３８件減）で、死者１４人（同１１人減）、負傷者３５１４人（同４６２人減）と、いずれも前年同期より減少。一方で物損事故は１万４３９８件に上り、２６２件増えた。

　脇見・ぼんやり、安全不確認などによる交通事故の割合が依然として高い水準にある。このため、横断歩道付近の取り締まりなど歩行者の安全確保に力を入れ、秋口から増加する夕暮れ時の事故を防止するため「午後５時点灯」の呼び掛けに努める。

◆めひかり「ひむか運転」を推進−延岡市、独自に高齢運転者対策

　延岡警察署を含む関係機関・団体でつくる延岡市「めひかり交通安全」対策本部は、高齢運転者の事故抑止策として「めひかり『ひむか運転』」の普及に努めている。

　一般的に「補償運転」や「制限運転」と呼ばれる取り組みで、高齢者が自身の体調・運転能力を踏まえ、無理な運転を控えることで事故を防止するのが狙い。公共交通機関が少なく、移動に自動車を必要とする機会の多い地域を中心に導入が進められている。

　具体的には「体調を整えて運転する」「夜間や知らない場所での運転を控える」など。地区によっては子どもの登下校時を避けたりと、道路ごとに走行できる時間帯を決めるなど工夫している。

【高齢者交通安全５則（まみむめも）】
▽ま＝待つ（安全が確認できるまで待つ）
▽み＝見る（周囲の状況をよく見る）
▽む＝無理せず止まる（無理な横断などをしない）
▽め＝目立つ（反射材用品を着用して目立つ）
▽も＝もっと知る（身体機能の変化をもっと知る）


◆２１日、イオン延岡で運動開始式

　延岡地区では「秋の全国交通安全運動」初日の運動開始式と街頭キャンペーンを皮切りに、関係機関・団体が街頭啓発活動・行事を予定している。

　実施計画は次の通り。

【２１日】運動開始式・街頭キャンペーン（午前１０〜１１時・イオン延岡店正面入り口）

【２２、２８日】
延岡市役所新規採用職員による街頭指導（午後４時３０分〜５時１５分・五ケ瀬大橋南詰め交差点、雨天中止）

【２２〜３０日】
交通少年団早朝広報（午前７時３０分〜７時５０分、２２日・南小、２４日・東小、２８日・旭小、３０日・岡富小）

【２４日】
交通事故物故者慰霊祭（午前１０時〜１０時４５分・岡富市民墓地）

【１０月２日】
めひかり交通安全サイクリング大会（午前８時３０分〜正午・市上下水道局裏駐車場発着、募集済み）