２１年地価調査−県内下落傾向続く

住宅地２２年、商業地３０年連続

◆県北の商業地最高、延岡市中央通２丁目

　県は２１日、２０２１年地価調査の結果を発表した。県平均価格は住宅地が１平方メートル当たり２万４６００円（前年比増減なし）、商業地が同４万３３００円（同１００円減）。平均変動率は住宅地が００年以降２２年連続、商業地は１９９２年以降３０年連続でともに下落となった。

　中山間・地域政策課によると、調査は県内２９５地点で実施。昨年からの継続２９４地点のうち、地価が上昇したプラス変動は１３地点ですべて住宅地、横ばいの変動なしが１４１地点、地価が下落したマイナス変動が１４０地点だった。

　県北は調査８５地点（延岡市３４、日向市１８、門川町８、諸塚村４、椎葉村４、美郷町５、高千穂町５、日之影町３、五ケ瀬町４）のうち計６地点（延岡市５、門川町１）で前年に比べ最大で１％上昇した。このほか、変動なしは３１、マイナス変動は４８地点。

　また、最高価格地点は、住宅地が延岡市西小路９番５で５万７３００円（前年比増減なし）、商業地が同市中央通２丁目２番７で７万３４００円（同１・５ポイント減）で１１００円減だった。

　延岡市の住宅地は２１地点（旧延岡市１５、旧３北各２）で調査。平均価格は２万４８００円（同０・７ポイント減）で、県平均を２００円上回った。地域別は旧延岡市が３万２６００円（０・１ポイント増）と県平均より８０００円高かったが、旧３北各町の価格は１万円を切った。

　商業地は調査地点は１０地点（旧延岡市７、旧３北各１）。平均価格は３万８４００円（１・６ポイント減）で、県平均を４９００円下回った。旧延岡市は５万８００円（０・９ポイント減）で県平均より７５００円高かったが、旧北浦町は１万２４００円、旧北方町と旧北川町は１万円を下回った。

　日向市の住宅地は１０地点（旧日向市８、旧東郷町２）で、平均価格は２万３０００円（０・４ポイント減）。地域別では旧日向市が２万７７００円（０・１ポイント減）で県平均を上回ったが、旧東郷町は４１００円にとどまった。

　商業地は６地点（旧日向市５、旧東郷町１）で、平均価格は４万１７００円（０・６ポイント減）。旧日向市は４万８１００円（０・３ポイント減）で県平均より４８００円高かった。旧東郷町は１万円を下回った。

　門川町の住宅地４地点の平均価格は１万５２００円（０・２ポイント減）、商業地２地点の平均は２万５５００円（０・８ポイント減）。高千穂町は住宅地２地点の平均価格は１万６１００円（１・９ポイント減）、商業地２地点の平均は２万９４００円（３・１ポイント減）。

　県内の最高価格地点は、商業地の宮崎市橘通西３丁目「吉田ビル」の１平方メートル当たり２６万７０００円（前年比増減なし）で、１９年に選定替え以降３年連続１位。住宅地で最も高い地点は、同市神宮１丁目で同１０万円（同１・０ポイント増）で、９１年に選定替え以降３１年連続１位。

　地価調査１９７４年の国土利用計画法施行に伴ってスタート。知事が毎年７月１日時点の県内の基準値の標準価格を判定し、公表している。国が１月１日時点の公示価格を調査・公表している「地価公示」を合わせて一般の土地の取引価格の指標となる。