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交通事故物故者を慰霊

本紙掲載日:2021-09-25
8面
追悼の言葉を述べる延岡地区交通安全協会の上杉会長

「悲しい事故、繰り返さない」

 延岡地区交通安全協会(上杉義則会長)の交通事故物故者慰霊祭が24日、同市岡富町の市民墓地にある慰霊塔前で開かれた。遺族をはじめ、関係各所の代表者ら約20人が参列し、み霊の冥福を祈るとともに交通事故の撲滅を誓った。

 上杉会長は「物故者の方々が身をもって警告してくれた教訓と受け止め、悲しい事故が繰り返されないよう努める」と慰霊。続いて、市めひかり交通安全対策本部長の読谷山洋司市長と延岡警察署の久留米英樹署長が追悼の辞を述べた。

 市仏教会の僧侶らによる読経が始まると、参列者は一人ずつ白菊を献花。50年以上連れ添った妻を亡くした昭和町の井上昇さん(87)は「もっと感謝して抱きしめてあげればよかった。夜中にふと目が覚めた時、いつも隣に寝ていた妻に手を伸ばしても触れられない寂しさは消えない」と涙を浮かべた。慰霊塔近くのたちばな保育園を代表して参列した興梠えりいちゃん(5)と山本りりなちゃん(6)は「交通事故は大変だと思った。車に気を付けたい」と話した。

 同慰霊祭は、毎年秋の全国交通安全運動に合わせて行われている。昨年7月からの1年間に市内の事故で亡くなった人は3人。慰霊塔が建立された1953年以降の物故者は784柱となった。

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