安全功労者内閣総理大臣表彰

大野さん（北方町）に伝達・県内初の受賞

◆内閣府交通安全功労者表彰に角さん−出北

　延岡市交通指導員会会長の大野康男さん（７７）＝延岡市北方町＝が、今年度の安全功労者内閣総理大臣表彰を受けた。同表彰の受賞は県内で初めて。また、同じく今年度の内閣府交通安全功労者表彰を、元延岡市交通指導員の角豊さん（８３）＝同市出北＝が県内から唯一、受賞した。

　安全功労者総理大臣表彰は、交通安全や火災予防など国民の安全を確保する活動で顕著な功績を挙げた個人、団体をたたえる制度。内閣府が歴代の交通安全功労者表彰受賞者の中から候補者を推薦し、内閣総理大臣が受賞者を決定している。学校安全や交通安全など４部門があり、今年度の交通安全部門では全国で個人９人と２団体が受賞した。

　内閣府交通安全功労者表彰は、交通安全の確保やその思想の普及に貢献し、顕著な功績のあった個人、団体、市区町村をたたえる制度。内閣府の中央交通安全対策会議の幹事、もしくは都道府県知事が推薦した候補者から交通対策本部長が決定する。今年度は全国から個人２１人と５団体、４市区町村が受けた。

　大野さんは、２０１６年度に内閣府交通安全功労者表彰を受けている。１９７８年から市交通指導員として交通安全活動に従事し、児童生徒の見守りや地元住民への交通安全の呼び掛けをはじめ、地域の交通安全に対する意識を向上させた啓発活動などが認められた。

　角さんは、県内２３人目、市内５人目の受賞者。８９年から今年３月に退任するまでの３２年間市交通指導員を務め、行政や警察、学校に危険箇所の情報を提供したり、その対策を働き掛けたりしてきた。今も活動を続けており、交通安全思想を広めたことなどが評価された。

　表彰式については、いずれも東京都内で予定されていたが、新型コロナウイルス禍で中止に。伝達式は２２日、延岡市役所で行われ、読谷山洋司市長が賞状を授与し、「健康に留意しながら、これからも後輩の指導や市民の命を守る活動に協力してほしい」と呼び掛けた。

　大野さんは「受賞したのは交通指導員になってからの４２年間、多くの方が支えてくれたおかげ。皆さんが安心安全に暮らせるよう、今後もボランティアに励みたい」、角さんは「事故の無いまちをつくるため、一生懸命取り組んできた。体がついていくか分からないが、これからもできるだけのことはやっていきたい」と抱負を述べた。