延岡市文化功労者に２氏

政経・生田氏、学芸・椛山氏−９日に表彰式

　延岡市は２日、市文化功労者を発表した。政経文化部門は野口遵顕彰会幹事長の生田邦昭さん（７９）＝同市南一ケ岡＝、学芸文化部門は延岡フィルハーモニー管弦楽団音楽監督の椛山達己さん（６９）＝同市伊形町＝に決定した。表彰式は９日午前１１時から、カルチャープラザのべおか３階ハーモニーホールで行われる。

　同市文化功労者は１９５０年度から毎年度、同市の文化の向上に特に顕著な功績を挙げた市内在住の個人を表彰している。今年度は９月１６日に選考委員会を開き、同２２日の定例教育委員会で決定した。

　生田さんは２００３年５月、野口遵顕彰会幹事長に就任し、同顕彰会の運営全般と事業の企画・実施に尽力している。中でも青少年に科学技術に対する関心を啓発する事業「ジュニア科学者の翼」に積極的に取り組み、国内でも外に類のない同顕彰会を代表する事業としてその充実に尽力している。

　顕彰事業では、冊子「のべおか新興の母野口遵」の縮刷版を作り、県北の中学２年生全員に０５年から１０年間、延べ１万８８００冊配布した。１５年には漫画版に再編集し、市内の小学４年生全員に配布し、野口遵翁の業績と延岡の工業都市への発展の礎を築いたことを理解するのに役立てている。

　椛山さんは広島交響楽団を経て、１９８０年４月から２０１１年３月まで公立中学校教諭、同年４月から延岡学園高校吹奏楽部顧問。１９９０年１月、延岡フィルハーモニー管弦楽団を設立。その後、同楽団音楽監督として３１年間にわたり地域に密着した演奏活動を続け、同楽団を「わが街のオーケストラ」として市民に定着させた。

　また、ひむかオペラの会とのオペラ公演、のべおか「第九」を歌う会との第九公演、吹奏楽コンクールでの全国大会出場、延岡ジュニアフィルハーモニーの設立など、常に県内の音楽界をリードしてきた。