キャリア教育−たくましさや自立心育む

東海中、職業人招き講演会

　延岡市の東海中学校（久峩秀隆校長、４８６人）はこのほど、県北の事業所や団体から講師を招き、キャリア教育講演会を開いた。１年生１６０人を対象に業種別の５講話を実施、講師からこれまでに苦労した体験や困難を克服した経験などを聞き、将来に向けて努力する気持ちを高めた。

　総合的な学習の一環で毎年、県が定める「みやざき子ども教育週間」に合わせて実施。職業人から話を聞き、困難に立ち向かうたくましさや自立する力を育もうと、市教育委員会の協力で行っている。

　講師のうち、延岡観光協会代表理事の谷平興二さんは、自身の夢である「元気のべおかの復活」を実現するために立ち上げた延岡花物語に言及。「初開催の年はとても寒くて花も咲かず、ものすごく怒られた」と失敗談を明かし、「必ず立派なイベントにしてやろうと思った。諦めずに挑戦し続ければ道は開ける」と語った。

　また、障害福祉サービスなどに取り組む「めだかファミリーグループ」社長の押川敬視さんは、前職である教員が自分の本当にやりたいことなのか悩んだ経験から、将来設計の大切さを強調。「自分の中の興味やわくわくを大事にして、行動に移せる人が良い人生を送れる。『Ｊｕｓｔｄｏｉｔ（とにかくやる）』」と呼び掛けた。

　谷平さんの講話を聞いた桑木理玖さん（１２）は「延岡は何もないと思っていたが、いいところが多くて好きになった」。押川さんの講話を聞いた田中雪恋さん（１３）は「いろいろな仕事の話が聞けたので、将来設計に生かしていきたい」と話していた。

　講演会ではこのほか、協和病院（日向市財光寺）、山崎産業（延岡市貝の畑町）、県立門川高校ホタルプロジェクトから招かれた講師が話した。