美郷町が異業種交流サロン

６次産業化−構想実現、地域ぐるみで

◆垣根越えてマッチング模索

　町の活性化に向け、多様な業種が垣根を越えて連携を図るための「美郷町異業種交流サロン」がこのほど、同町西郷ニューホープセンターであった。農林業生産者や地域商社、行政、関係機関などから７４人が参加し交流を深めた。

　町は、２０１９年に「町地域ぐるみで取り組む６次産業化基本構想」を策定。構想実現に向けた取り組みとして、町の生産者、加工グループ、食品加工事業者、商工業者など多様な業種をマッチングする同サロンを開催した。

　この日は、町のお菓子屋や各種農産物の生産部会、林業事業所、商社、町議会議員、県職員など、３０を越える団体や事業所の代表者が集まった。

　開会に先立ち、田中秀俊町長が「美郷町には力がある。いろんな業種の方々がマッチングしながら、新たなことを一つでも二つでもつくっていただき、県内外でＰＲしていただきたい」とあいさつした。

　全体会では、町内七つ、町外二つの事業所が参加者に向け、自社の商品や取り組みをＰＲ。「気になった方はぜひお声掛けください」「一緒に働いてくれる方待っています」などとＰＲした。

　その後、参加者は、会場に設けられた１３の出展ブースを巡りながら、各事業所の商品を手にしたり、試食を味わったりしながら情報交換。食材の仕入れ、販路拡大についての困りごとを共有、商品のコラボレーションに向けた話し合いをしていた。

　８年前に長野県から移住し、木のスプーンを作っている「木こりのＳＡＪＩＹＡ」の岩堀耕平さん（４３）＝北郷宇納間＝は、「同じ北郷でも初めて話をする人もいた。他職種の人とも出会えたし、新たな販路も確保できそうなので、とても有意義な時間になった」と話した。