農薬使わない農産物−パワースポット発信

門川高、学習成果を発表

　門川町の県立門川高校（澁谷好一校長、２７２人）でこのほど、今年度の学習成果発表会が開かれ、学科や系列ごとに６グループが発表、農薬を使わない農産物の栽培研究や、同町のパワースポットを発信するパンフレットの作成など特色のある取り組みをアピールした。

　発表会は、自分たちの学習成果を確認し、今後の目標を明確にしようと毎年行われている。

　食品加工系列は「規格外の野菜を用いた加工食品の製造」をテーマに発表した。

　昨年度まで取り組んできた規格外のメロンの加工に加え、今年度は規格外のトマトを使ったジャム作りに挑戦。普段からりんごジャム、へべすジャムなどを作っているため、ジャム作りのノウハウは持っているが、トマトはペクチン含有量が少ないためゼリー化しにくく、糖度の調整を含め今後さらなる試作が必要という。「規格外の野菜たちを救うため頑張ります」と結んだ。

　栽培ビジネス系列のテーマは「高品質で安全性の高いカンキツ栽培を目指して」。農薬を使わない農産物のニーズが高まる中、同系列では黒砂糖や米酢を材料に「黒砂糖・米酢培養液」を作り、実際にミカンに散布し、品質向上の効果と病害虫を抑える効果を調べた。その結果、いずれの効果も認められた。今後は黒砂糖・米酢培養液の効能をより高め、その他の農法についても研究を進めるという。

　健康スポーツ系列は「結成門川パワスポ探検隊〜門川町の地域活性化を目指して〜」がテーマ。校内アンケートを基に、若者に関心の高いパワースポットを発信するパンフレットを作成した。今後は、コロナ禍で修学旅行先を県内に設定する学校が増える中、同町に誘致するため、このパンフレットを活用した「修学旅行１日コース」を提案する予定という。