決意と感謝の花火大会

北方町−実行委の思い込め

　延岡市北方町で２７日夜、花火大会があった。毎年、夏まつりを開催してきた実行委員会（末永悟実行委員長）がフィナーレを飾っていた花火大会だけを今月に延期。「祭りを続ける」との強い決意と感謝の思いを込めて打ち上げた花火が夜空を彩った。

　毎年、夏に独自の祭りを開催。コロナ禍の昨年、「雨が降っても続けてきた祭りへの思い、やる気が下がる。何より自分たちが面白くない」と花火だけを１１月に実施。多くの人を喜ばせた。その花火大会終了後、今年の準備に入ったが、新型コロナウイルスのさらなる感染拡大もあり、今年も夏まつりは何度も延期。昨年同様、花火大会のみを実施することになった。

　そして当日の夜。花火大会会場の北方総合運動公園には打ち上げ開始時刻の１時間ほど前から続々と車が集まった。時計を見てカウントダウンをする人もいるなど楽しみに待つ中、打ち上げは定刻通りに開始した。

　例年、夏まつりのフィナーレを飾る花火大会の人気となっているのが、運動場から間近に打ち上げられる花火。集まった見物客は今回も目前で打ち上げられる花火を一発一発、歓声を上げながら楽しんでいた。

　「医療従事者、趣旨を理解し協賛してくれた地域住民への感謝を込めて打ち上げたい」と話していた末永実行委員長の元には、終了後、「多くの住民が外に出て見てた」などの報告が届き、「なんとかできて安心した。皆さんの協力のおかげ」と感謝していた。

　一夜明けた２８日には、同実行委や地元の北方学園の中学生らが参加し、花火の殻を集めるなど後片付けをし、祭りを終えた。