「たまたま」初競り

県のブランド果実完熟きんかん

◆エクセレント３万５千円−ご祝儀相場

　県のブランド果実「完熟きんかん」の発売が１３日、全国で一斉に解禁され、延岡市牧町の延岡綜合地方卸売市場でも初競りが行われた。初日の１３日はＪＡ高千穂地区から４１５箱、ＪＡ日向から６０箱、１トンを超える量が持ち込まれ、最高級品「たまたまエクセレント」の３キロ化粧箱入りには３万５千円、「たまたま」の３キロ入りには６千円の最高値が付くなど、ご祝儀相場で取引された。

　完熟きんかんは、ここ数年で出荷の前倒しが進んでおり、ＪＡ高千穂地区では平年、初日は３００〜４００キロだったが、昨年は２トンを超えるなど、出荷量が増えているという。

　初競りに合わせて、ＪＡ高千穂地区果実振興会きんかん部会の生産者と同ＪＡ職員、ＪＡ宮崎経済連の関係者６人が来訪。競りを前に同部会の工藤慎一郎部会長（４４）が「今年も皆さまに喜んでいただけるキンカンができました。世相は厳しいですが、少しでも明るくできるよう生産者としても頑張りますので、ご協力をお願いします」とあいさつした。

　買い受け人は試食をしながら、今シーズンの出来を確認。競り人が次々と競りに掛けると、買い受け人も勢いよく応じていた。

　完熟キンカンは、開花結実後２１０日以上を目標に樹上で完熟させ、糖度１６以上で直径２８ミリ以上のものを「たまたま」、さらに糖度１８以上で直径３２ミリ以上かつ外観、色付きが良い物を「エクセレント」の条件としている。

　ＪＡ経済連の川畑友和さん（４０）は「１１日に品質査定会を行いましたが、今年は小ぶりの物が多い一方、糖度は１８から１９と非常に甘く出来が良い。味は間違いないです」と自信をのぞかせていた。