２５日初競り、空飛ぶ新玉ネギ

３年ぶり１玉千円の高値−ＪＡ延岡

◆１０人が９９ケースを出荷

　ＪＡ延岡（楠田富雄組合長）のブランド野菜「空飛ぶ新玉ネギ」が２５日解禁され、延岡市牧町の延岡綜合地方卸売市場（大保博司社長）で初競りが行われた。ＪＡ延岡玉ネギ部会（三雲治男会長１０６人）の生産者１０人が出荷した９９ケース（４９５キロ）が競りに掛けられ、Ａ品の２Ｌサイズ（直径９〜１０センチ未満）には１玉千円の高値が付いた。千円を超えたのは、２０１９年以来３年ぶりで、関係者からは安堵（あんど）の声が聞かれた。

　競りを前にあいさつした三雲部会長は「生産者一同、この日を心待ちにしていました。白の色合い、葉の色もみずみずしい、生産者の力を結集したような新玉ネギができました」と自信をのぞかせた。

　さっそく特設の競り台で競りがスタート。この日は２ＬのほかＬ（８〜９センチ未満）、Ｍ（７〜８センチ未満）、Ｓ（６〜７センチ未満）がラインアップされ、競り人の勢いある声に買い受け人も素早く反応していた。

　「空飛ぶ新玉ネギ」はトップゴールドという品種で、辛みが少なく生でもおいしいのが特長。葉付きのまま出荷され、葉の部分もネギと同じで食べられる。

　昨年の暮れに適度な雨が降り、寒さが少し緩んだことから今シーズンの出来は上々という。例年、３月ごろまで出荷が続き２月中旬ごろに出荷のピークを迎える。今季の生産量は昨年よりもやや少ない約２０トンの生産を見込んでおり、葉付き玉ネギの後は切り玉ネギの出荷に移るという。