当選に歓喜の輪広がる−美郷町長選

２期目、苦しいと覚悟−田中さん

　田中さんは、開票作業が始まる午後７時前に西郷若宮の若宮コミュニティセンターを訪れ、支持者と共に結果を待った。

　開票所の様子をネット中継で見守る支持者ら。同７時３０分ごろ「当確が出た」との声が上がった。

　ネットやニュース速報の発表もない中での突然の〃吉報〃に、集まった人たちは半信半疑の様子ながらも「やったー」「ありがとう」と歓喜の輪が広がった。

　一方、「どこで（当確が）出た？」「何の情報？」と冷静に確認をする人も。しばらく色めき立った後、中田和明選対本部長の「確認中です。確実になってあいさつをします」との呼び掛けで徐々に落ち着きを取り戻した。

　以降、同８時１０分に正式な投票結果が出るまでの間、田中さんと支持者らは、喜びと不安が入り交じった表情で正確な結果を待った。

　当選が知らされると「ああ、よかったー」と安堵（あんど）し、頬を緩めた田中さんを囲み「おめでとう」と拍手で喜んだ。

　中村千代治後援会長は「ありがとうというより、皆さんの気持ちが結果に出た。おめでとうござます」と共に戦った支持者をねぎらった。

　後援会の北郷地区を取りまとめた柳田裕一副会長は「本当に良かった。他に言うことはない」。南郷地区の甲斐博子副会長は「５５票差をしっかり胸に置いてこれからも頑張ってほしい」と語った。

　あいさつに立った田中さんは「非常に分が悪く追い風はなく、僅差と思っていた」と激戦を振り返り、「私がしたことはある程度評価されたという考えで、前へ前へ。しっかりとした美郷町をつくり上げて次の世代にバトンタッチするために頑張りたい。２期目の方が苦しいと覚悟している。しっかりとかじを取っていきたい」と決意を述べた。