新型コロナワクチン接種−３月から５〜１１歳

◆対象約７千人−希望者把握はこれから

　延岡市は５〜１１歳の子どもを対象にした新型コロナワクチンの接種を３月１２日に実施する。１１歳以下への接種は初。ワクチンの供給量が限られるため１５０人限定で、対象世帯に２４日、接種券を発送した。３月４日から予約を受け付ける。

　会場は出北の市医師会病院で、３月１２日午後２時から１回目の接種を開始。３週間の間隔を空けて、４月２日の同じ時間帯で２回目を接種する。

　使用するワクチンは小児用のファイザー製で、１回に接種する有効成分の量は、大人用（１２歳以上）の３分の１。接種量も異なるため取り間違いがないように、大人用とは違う容器（バイアル）が使われている。

　接種には保護者が同伴して署名し、母子手帳も必要。市医師会が協力して小児科医や内科医の専門医でチームを編成し、従来の接種会場よりもスタッフを増員して、より丁寧な予診や経過観察に努めるという。

　厚生労働省は、国内では小児（５〜１１歳）の感染事例で中等症や重症の割合は少ないものの、オミクロン株の急激な感染拡大や今後想定される新たな変異種の流行にも備え、特に重症化リスクの高い基礎疾患を有する児童への接種を推奨。

　ただ、オミクロン株に対する有効性のデータが十分でないことなどから、現時点では接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」には規定していない。

　市新型コロナワクチン接種推進本部（健康増進課）によると、対象となる子どもの総数は約７千人。国内ではまだ小児接種が始まっていないため、市内でどれぐらいの希望者がいるか把握できておらず、「まずは今回の予約で状況を見て、申し込みが多ければ追加を検討したい」としている。

　予約は３月４日午前８時３０分から、市のコールセンターとインターネットの予約サイト、市の公式ＬＩＮＥ（ＬＩＮＥ）で受け付ける。小児用ワクチンは今後も計画的に供給される見込みのため、「今回は集団接種だが、ニーズによって医療機関などでの個別接種としたり、併用することも考えたい」としている。