男女共同参画功労賞−旭化成アビリティ

女性のチャレンジ賞・岩永さん（延岡）−県

　県は１６日、２０２１年度の「男女共同参画功労賞」を旭化成アビリティ（延岡市）など２団体１個人、「女性のチャレンジ賞」を岩永環さん（同）に贈った。県庁で表彰式が行われ、河野知事が受賞者に表彰状を手渡し、これまでの取り組みや功績をたたえた。

　男女共同参画功労賞は地域や職域などの男女共同参画社会づくりに３年以上取り組み、他の模範となる個人・団体など、女性のチャレンジ賞は女性の参画が少ない分野、出産・育児後に起業や地域活動などに挑戦している県内の女性らに贈る知事表彰。

　旭化成アビリティは派遣社員から正職員への採用を積極的に行い、女性社員の能力活用と職域拡大に取り組んでいる。また、子育て中の社員に短時間勤務やフレックス勤務などを実施、生理や家族看護など各種休暇制度も充実するなど、ワーク・ライフ・バランスに配慮した職場環境づくりを進めている。

　岩永さんは、約３５年勤務した幼稚園教諭を退職後、マッサージ講師資格を取得し、自宅に「リラクセーションルームリップ」を開業。産後ケアマッサージの講習会の傍ら、起業を目指す女性に自身の経験を伝えるなど手助けするほか、「子どもの貧困」に取り組む幅広いボランティア活動も積極的に推進している。

　河野知事は受賞者の取り組みをねぎらい、「男女共同参画や女性の活躍は重要な課題。県民の意識を変え、宮崎県の機運を高めていくことが大事。皆さんの活動を多くの人に知ってもらうこと、その輪を広げていくことにこれからも取り組んでいきたい」とあいさつ。

　旭化成アビリティ取締役延岡営業所長の工藤通洋さんは「障害者にやさしい、働きやすい環境にすることを根底に取り組んでいる。今後も環境づくりをさらに模索していきたい」、岩永さんは「安心して取り組めるのは周囲の支えがあるからこそ。今後も子どもの支援や女性の起業の手助けなどに取り組んでいきたい」と話していた。

　男女共同参画功労賞はこのほか、県レディース中央会会長で全国レディース中央会会長の吉田陽子さん（串間市）、えびの電子工業（えびの市）が受賞した。