お大師さん１５日開幕

「念ずれば地球も笑顔」−１７日まで

　九州三大春祭りの一つとされる延岡今山大師祭（お大師さん）が、１５日開幕した。

　爽やかな春風が吹き抜けた午前中には、保育園の園児や家族連れが弘法大師銅像が立つ銅像前広場に次々と訪れた。銅像を間近で見た園児は、「大きい」「すごい」と驚いた様子。銅像をバックに記念撮影をしたり、こだいっちゃんの顔出しパネルに順番に顔を出して遊んだりして、広場には子どもたちの楽しげな声が響き渡っていた。今年も、新型コロナウイルスの影響で市中パレードと物産展は中止する。

　今山大師では、１６日午後５時から「春宵竹灯籠」を開催。約千本の竹灯籠が幻想的な空間を演出する。また、大師祭のテーマ「念ずれば地球も笑顔お大師さん！」にちなんだ「笑顔プロジェクト」として、こだいっちゃんお面と今年限定の世界平和を祈る記念バッジの販売、事前に子どもたちから寄せられた「こだいっちゃん塗り絵」の展示もあるほか、参拝者自身が護摩木（ごまき）を護摩壇の炉に入れることができる「特別護摩祈願」も営まれる。

　市商店会連合会加盟店を中心に独自のお接待などで祭りを盛り上げる。このうち、１６、１７日（両日午前１０時〜午後４時）には今山大師をスタート、商店街３カ所（祇園町、山下、大師通り）を回り、エンクロスをゴールにした「心を満（みつ）に！巡礼スタンプラリー」が行われる。計５カ所のスタンプを集めると、「こだいっちゃんのおまんじゅう」（非売品）をプレゼント。

　開幕前日の１４日には今山大師の本堂で、多聞大師像３体と子安大師像１体が設置される３商店街とエンクロスにそれぞれの像の受け渡しが行われた。野中玄雄住職が般若心経と観音経を読経、大般若心経を転読し、大師祭の成功を祈願した。