２０年ぶり選挙戦突入−五ケ瀬町長選

１５日投開票−現職に新人２氏が挑む構図

　任期満了に伴う五ケ瀬町長選挙が、１０日告示された。３期目を目指す現職の原田俊平氏（６８）、新人で前町総務課長の小迫幸弘氏（５９）、同じく新人で前五ケ瀬ワイナリー常務の宮野恵氏（６５）＝いずれも無所属、三ケ所＝が立候補の届けを出し、２００２年以来２０年ぶりの選挙戦に突入した。

　町役場で届け出を済ませた候補者は、それぞれの選挙事務所そばで第一声を挙げ、集まった支持者らにそれぞれの公約や町づくりへの思いを訴えた。他に立候補の動きはなく、三つどもえの選挙戦になる見込み。

　原田氏は「３期目は集大成。これまでの経験を生かして最後のまとめをしたい」と２期８年で培った経験や人脈を強調。小中学校の給食費や０歳から中学生までの医療費の無償化、三セクや特産センターなどを経営統合し、ふるさと納税事務を担うまちづくり公社の設立検討などを挙げる。

　小迫氏は「山積している町の課題解決にはスピード感が重要。行政については素早く具体的な指示ができる」と約４０年の町職員経験を強調。空き家のサブリース事業や移住支援コーディネーター設置による移住定住促進、農林業へのＩＣＴ（情報通信技術）導入による労働力不足解消などを訴える。

　雲海酒造や五ケ瀬ワイナリーで取締役を務めた宮野氏は民間企業経営の経験を挙げ、「行政の立場と民間の感覚を融合させればもっと面白い町づくりができる」と訴え。インフラ整備による移住、定住促進や五ケ瀬スキー場の通年運営による経営改革、防災対策強化のための植林支援などを目指す。

　投票は１５日午前７時から午後６時まで町内１４カ所で行われ、同７時３０分から町役場３階議場で開票される。

　また、１１日から１４日までの４日間、町役場１階会議室で期日前投票を受け付ける。時間は午前８時３０分から午後８時まで。

　同町選挙管理委員会によると、同町の選挙人名簿登録者数は３００８人（男１４６３人、女１５４５人）＝９日現在＝。