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市長自らワーケーション

本紙掲載日:2022-05-13
8面

新しい働き方、専用施設で体験−日向市

 日向市の十屋幸平市長は6日、同市平岩の商業施設「STAIRSOFTHESEA(ステアーズ・オブ・ザ・シー)」に隣接する専用施設でワーケーションを体験した。同市が推進するワーケーション事業の魅力を体感し、今後の情報発信や誘致活動に活用しようと初めて企画した。

 ワーケーションは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語。テレワークなどを活用し、観光地などで仕事と休暇を両立する新しい働き方として注目を集める。同市は2020年度から県内でも先進的に推進。サーフィン体験、地元住民との交流などを組み合わせ、特色を生かしたワーケーションの実証実験に取り組んでいる。

 ワーケーション専用施設「SurfOffice(サーフ・オフィス)」は、今年1月に完成し、翌月から運用を開始した。眼下に日向灘を一望する開放的な癒やしの空間が特徴。セキュリティーを強化したワークスペース、個室ブース、ミーティングスペースを備える。

 この日の十屋市長は、カジュアルな服装に身を包み、リラックスムードで業務に臨んだ。はじめに、オフィスと市役所をオンラインで結んだリモート会議を開き、担当職員と今後のスケジュール、資料などについて話し合った。

 続いて、同市のワーケーション現地コンシェルジュの渡邊真太郎さんと懇談。渡邊さんから、これまでに実施したワーケーションの説明を受け、今後の課題や取り組みなどについて意見を交わした。

 休憩時間は、隣接するステアーズ・オブ・ザ・シーのカフェへ。日向灘を一望する2階窓側の席に座り、飲み物を飲みながら気分転換を図るなど、ワーケーションの魅力を満喫した。

 十屋市長は「リラックスできて、素晴らしい時間を過ごせた。今回の体験を生かし、より具体的に発信できる。多くの人にサーフ・オフィスを知ってもらい、リピーターになってもらえれば」と話した。

 同市はこれまで、農林水産業の体験型、託児所付き、企業法人の研修型などのワーケーション実証実験を行っている。市によると、昨年度のワーケーションに参加した企業は約20社、利用者は約250人。今年度も、さまざまなプログラムを予定しており、交流人口、関係人口の創出、移住者、多拠点居住者の増加を目指す。

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