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人が集まる仕掛けづくりを

本紙掲載日:2022-05-16
8面
延岡市コワーキングスペースの活用法について意見を交わしたトークセッション(延岡駅西口街区ビル)

コワーキングスペース、活用法探る−延岡

 延岡駅西口街区ビル(延岡市幸町)に開設した延岡市コワーキングスペースの活用法を探るトークセッション「かたりのべおか」がこのほど、こ同所で開かれ、市民有志が意見を交わした。

 市コワーキングスペースは通信環境が整い、1人用の間仕切りスペース・個室から少人数の会議室、大人数のワークエリアまで完備。出張のビジネスマンが事務作業をしたり、市民がワークショップを開くなど、規模に応じた幅広い使い方ができる。

 ビジネス仲介業などを展開するATOMica(アトミカ、本社・宮崎市)に市が運営を委託し、ビル賃料を負担。原則平日の午前10時〜午後8時に利用でき、3時間以内300円から月・年単位での安価な料金が設定されている。

 トークセッションは、元京都市役所まちづくりアドバイザーで、2年前に延岡へ移住してからも活発に人材交流イベントなどを企画している山中はるなさん(エンコミュニティラボ代表)と、子ども食堂を運営するなど地域に密着して活動しているアトミカ宮崎拠点長の日永純治さんを中心に意見が交わされた。

 はじめに、人材紹介やビジネス仲介で地元事業者を支援する延岡経済リンケージ機構の担当者が、人口減少が進む中でも20、30代の移住者が増えつつある市内の状況などを報告。県外に就職先を求める若者が多いとするアンケート調査の結果を示した。

 山中さんは、起業を志す人が多い環境ほど新たな起業者が生まれやすいと説明。「何かやりたいがモヤモヤしている人が多い」と延岡の印象を語り、ビジネスマンやまちづくり人材が活発に集い始めたコワーキングスペースの開設を、「延岡の宝のような場ができた」と喜んだ。

 日永さんも「人間は人がいる所にしか集まらない」「人に磨かれないと成長しない」と語り、この場に来れば「面白い人たちに会える」「何か楽しいことがある」とPR。人が集まる仕掛けづくりをして、口コミや報道で情報発信していく考えを示した。

 会場には、精力的にまづくりに参加している経営者や起業予定者らを含む約20人が訪れて、トークセッションを聴講。終盤では互いに自己紹介しながら、コワーキングスペースを拠点に交流を深めるべく、情報交換に花を咲かせていた。

 アトミカは市や延岡商工会議所、金融機関、企業なども参画する延岡経済リンケージ機構と連携し、地元事業者の新分野進出や事業承継の支援も担っている。

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