規律や機材の扱い学ぶ−日向市移動消防学校

　日向市移動消防学校は５月２９日、市消防本部であり、市消防団（帆足武男団長）から団幹部や部長、新入団員６３人が参加し、機材の取り扱いや規律の研修に取り組んだ。

　開会式で、市消防本部の松木嚴生消防長が、新入団員を歓迎するとともに県内の医療体制などについて説明し、「車両や機械点検を定期的にお願いします」とあいさつ。その後、部長と新入団員に分かれて研修した。

　新入団員は、帆足団長から消防の任務や消防団の現状、やりがいなどについて講話を受けた後、規律とホースの取り扱いを学んだ。

　団幹部が見守る中、敬礼や休めの姿勢など基本行動を練習。「敬礼の時の肘は地面と平行」「指先は帽子のつばの付け根」と指示を受けながら、機敏な動作で訓練に励んでいた。部長らは消防職員から排水ポンプ、救助用ボート、トランシーバーの使い方を習った。

　第２分団１２部に配属された新入団員の田島萌充さん（３０）は延岡市北方町や美郷町でも団員として活動していた経験を踏まえ、「いろんな職種、年代の団員と交流できる消防団活動が好き。地域の人たちから声を掛けていただけることも励みになっている。ブランクがあるので、少しずつできることを増やしていきたい」と話した。

　移動消防学校は毎年、現役団員と新人、女性団員に分かれて実施している。現役団員は、操法訓練や水防工法訓練を行うが、新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、３年連続で規模縮小して行われた。

　帆足団長は「コロナの状況を踏まえながら、これまでにない研修を企画し、団員の意識と技術の向上に努めたい」と話した。