野口遵の漫画副読本−南方小で贈呈式

顕彰会、市内の小４生に贈る−延岡

　延岡市の野口遵顕彰会（吉玉典生会長）は７日、同氏の功績などを記した漫画版副読本「のべおか新興の母野口遵」の贈呈セレモニーを同市の南方小学校（柳瀬智文校長、６７９人）で行った。

　同会は、日本の化学工業会の先駆者で「延岡新興の母」とたたえられる旭化成創業者、野口遵の功績、科学者や事業者としての姿について知ってもらおうと毎年、市内の小学４年生全員に同副読本を贈っている。

　校長室で行われたセレモニーには、同会の米田昌樹副会長（旭化成延岡支社総務部長）と生田邦昭幹事長、柳瀬校長、４年生の代表児童８人が出席。米田副会長から柳瀬校長に趣意書、児童らに副読本が手渡された。

　米田副会長は「（野口遵は）延岡の礎になった人であり、挑戦を続けた人。皆さんもぜひこの本を勉強に役立てて、挑戦の心を忘れずにいてほしい」と呼び掛け。児童代表であいさつに立った橋倉和花さん（９）は「頂いた本をしっかり読んで、家族などにも内容を伝えたい」とお礼を述べた。

　イラストレーターになることが将来の夢という吉田妃芽夏さん（９）は「先生から借りた副読本を読んだことがあったけど、改めてじっくり読んでみたい。自分の夢に向かって野口さんのように挑戦していきたい」と話した。

　「のべおか新興の母野口遵」は、野口遵顕彰会が２００３年に発行した同名の伝記（縮刷版）を、より親しめるようにと１５年に漫画化したもの。同会は今年度、市内２８小学校の４年生に計１２４０冊を配布するとしている。