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延岡市とドイツの架け橋として6年間

本紙掲載日:2022-06-08
8面

14日で仕事終了−延岡市の国際交流員ブブリス・カリナさん(ドイツ出身)

◆「国際交流に興味を持って」「楽しく過ごしやすかった」
クリスマスマーケット、五輪柔道合宿の通訳など多彩に活動

 延岡市の第12代国際交流員ブブリス・カリナさん(33)=ドイツアウグスブルク州出身=が、7月末の任期満了を前に、今月14日で仕事を終える。2016年8月に着任以降、6年にわたり、さまざまな国際交流の活動をしてきたブブリスさんに話を聞いた。

−−延岡で働くことになったきっかけを教えてください。

私が日本に興味を持ったのは、私の妹が持っていたCDで日本語の歌を聴いたことが最初です。ドイツの大学で日本学を専攻し、在学中に埼玉県の大学へ留学しました。また、地元のアウグスブルク市と姉妹都市である滋賀県長浜市でインターンシップを経験しました。
日本で生活したかったことや、インターン中に長浜市の国際交流員と関わり、「こういう仕事ができたら」という思いから国際交流員を希望し、卒業後にJETプログラム(外国語青年招致事業)で来日しました。

−−延岡に決まり、実際に来ていかがでしたか。

来日の1カ月ほど前に延岡市への配属を知らされ、その時初めて延岡について調べました。下阿蘇や須美江の写真がたくさん出てきて、きれいだなと思いました。
着任したのは8月。暑くて大変でした。最初は車を持っていなかったのでどこにも行けず、市役所周辺を眺め「建物と工場ばっかりかな」という印象でした。
ですが、車であちらこちらへ行けるようになってからは自然がすごく美しいと思いました。着任後に始めたドイツ語講座の1年目には、受講生が写真教室を紹介してくれ、通うようになりました。今では、教室生と一緒にホタルの撮影に行くこともあります。

−−ドイツ語講座やドイツ語フリートーク、おしゃべりサロン、国際料理教室、小学校での授業など、たくさん活動されてきました。

ドイツのことを伝えたい気持ちはもちろんありますが、国際交流に興味がない人たちが、さまざまな機会を設けることで興味を持ってほしいと思っていました。
特に子どもたちが、「外国人だから友達になりたい」ではなく、「同じ人間として特別扱いは必要ない」という意識になればいいなと思っています。
外国人という言葉は、日本人とそうでない人の二つに分けている感じがして、あまり好きではありません。いろんな国の人がいて、文化も違う。来日後、さまざまな国から来たALT(外国語指導助手)と話していて、文化的なショックを何度も受けました。
日本人と外国人ではなく、一人の人間として見ることができるようになればいいなと。日本人の目線で「みんな外国人」と思うのは違うと思います。
同じ国の人でもいろんな人がいます。例えばドイツ人はビールとソーセージが好きと言われるけど、私はビールが大嫌い。ソーセージも好きではありません。
子どもたちには小さい頃からさまざまな国の人と出会って、違いに気付いてほしい。考え方が少しずつ変化していき、いろんな国の人がいると知ってくれたらうれしいです。
そのような思いから、幅広い世代の人にイベントに参加してもらおうと、毎月、国際交流ニュースレターを発行したり、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSを毎日のように更新したりと、情報発信にも力を入れてきました。

−−クリスマスマーケットは冬のイベントに定着しました。

ドイツにとってクリスマスは一年で一番大事な時期です。クリスマスマーケットがやりたくて、1年目からいろんな人と話し、2年目の17年から開催しました。
1年目と比べるとドイツ風の物が増え、定番商品のグリューワイン(ホットワイン)を入れるワインカップにちなみ、オリジナルマグカップが作れた時は、すごくうれしかったです。
ゴールド系でまとめたイルミネーションもドイツ風です。国際交流も大事ですが、延岡のまちづくりや販売のためにもやってきました。大事な冬のイベントとして、今後も続けばいいなと思います。

−−「東京五輪・パラリンピック2020」の際に、ドイツのホストタウンとなりました。ホストタウンとしての思い出はありますか。

16年に延岡市がホストタウンに登録されたことで、私が国際交流員として市に採用されました。複数回あったドイツ柔道連盟の合宿時などでは通訳を担当しました。最初はスケジュール調整など大変さもありましたが、選手との交流は楽しかったです。
柔道の通訳は、日本語の技名をドイツの選手も使っているということで、何を通訳すればいいのか分かりませんでした。日本人の選手が実演している横で、私も柔道選手のまねをしながら、身ぶり手ぶりで説明しました。結構理解してもらえたのですが、今、考えると変な動きをしていたなと。
U18選手団が来日した時は期間も長く大変でしたが、延岡市の職員がすごく頑張ってくれて助けてくれました。
面白かったのは、合宿が終了する頃になっても私は選手みんなが同じ顔に見え、誰が誰だか分からなかったのに、担当職員は一人一人の名前を覚えていて…。簡単なドイツ語で話し掛けたり、名前を呼んで資料を渡したり、すごいなと思いました。自分だけじゃなくて、延岡のチームとしてできたと実感しました。

−−今後の延岡市とドイツとの交流について教えてください。

残念ながら新型コロナウイルスの影響で直接の交流ができていませんが、今月20日に旭中学校とボトロップ市にある学校がオンライン交流を行い、今後も継続する予定です。延岡のいろんな学校が交流し、いつかドイツに行く状況になった時、直接の交流につながればうれしいです。
また、ボトロップ市との交流が、子どもたちだけでなく、スポーツや経済などにも広がればいいですね。今、ボトロップ市と一緒にウクライナ支援に取り組んでいますが、交流が長く続くことを願っています。

−−延岡での6年間はいかがでしたか。

すごく早かったです。仕事もやっと慣れてきた頃だったので残念な気持ちもありますが、これからもいろんな国際交流活動が続けばなと思います。コロナでなかなか海外に行くことはできませんが、イベントとかに参加してもらい、海外に行っているような気分を味わってほしいなと思います。
6年間こちらに住んで、楽しくて過ごしやすかったです。延岡は離れますが、日本で働こうと考えています。クリスマスマーケットなどには遊びに来たいと思っています。お世話になりました。

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