１１億円を追加補正−物価高騰などに対応

水道基本料金免除、給食費負担軽減…・延岡市

　物価高騰などによる市民生活や地元事業者への影響を軽減するため、延岡市は水道料金の基本料金を７月から６カ月分全額免除するなど、原油価格・物価高騰に対応した総額１１億２９２万円の今年度一般会計補正予算案を追加計上した。２１日に開かれる市議会６月定例会本会議で提案する。

　１３日、読谷山洋司市長が会見で発表した。水道料金の基本料免除額は、口径や使用量によって６カ月で４０３８円〜８万９７００円、計４億１２２０万円。市の上水道を使用していない世帯や事業者に対しては、一律７８００円を支給する。いずれも国の交付金を活用する。

　読谷山市長は「すべての市民、事業者にとって同じような効果が及ぶように予算を編成した。できるだけ長く応援するため、国の交付金を念頭に置きながら最大限可能な期間とした」と述べた。

　このほか、第４弾「使おやっ！のべおかプレミアム商品・サービス券」発行事業に２億８５７万円を計上した。プレミアム率３０％、発行総額７億１５００万円で、紙版９万セット、電子版２万セットを発行。１セット６５００円の商品・サービス券を５０００円で販売する。県の補助制度を活用する。

　公立小中学校を対象に、食材費などの上昇による給食費の値上げを抑え、保護者の負担を軽減するための事業には３２６５万円を計上した。各校の給食調理場運営委員会に対し支援金を給付する。私立小中学校を対象に、食材費などの物価上昇相当額を支援する事業にも２００万円を計上した。いずれも国の交付金を活用する。

　補正後の一般会計総額は６５５億９４３５万円となる。

　主要事業は次の通り（事業費の１万円未満は切り捨て）

◆新型コロナウイルス感染症対策関連事業（原油価格・物価高騰対応分）

【総務費】私立学校等給食等緊急支援金給付事業２００万円（物価上昇相当額を支援）▽タクシーによる飲食物宅配支援事業２４７万円（宅配料の支援額を増額、利用可能圏域を拡大）

【民生費】保育所等給食緊急支援金給付事業１５９１万円（保育所などに物価上昇相当額を支援）▽一時預かり利用者負担軽減事業１３９万円（家庭・養育環境の支援を強化）▽一時預かり事業８３４万円（実施施設の拡大）

【衛生費】市上水道未使用世帯等支援事業６９２万円（水道料金の基本料金６カ月分に相当する額を支援）▽物価高騰等対策水道事業補助金４億１２２０万円（水道料金の基本料金６カ月分を全額免除）

【農林水産業費】のべおか産品応援キャンペーン事業１３５０万円（割引額を支援）▽のべおか産品販路拡大事業６００万円（ＥＣサイト「のべちょる」で割引キャンペーン）

【商工費】第４弾「使おやっ！のべおかプレミアム商品・サービス券」発行事業２億８５７万円（紙９万セット、電子２万セット発行）▽「のべおかＣＯＩＮ」プレミアムポイント発行事業９１９７万円（３０％のプレミアムポイントを追加付与）▽原油・原材料高対策特別貸付利子補給事業７５７万円（県中小企業融資制度の融資を受けた中小企業者に利子補給）

【教育費】学校給食緊急支援金給付事業３２６５万円（公立小中学校の給食調理場運営委員会に支援金を給付）

◆その他事務事業

【教育費】歴史・文化ゾーン内駐車場管理システム・看板等整備事業２億９３４０万円（１３カ所の駐車場に大型表示板設置など）