九保大での学びを体験

夏休みから前倒し−オープンキャンパス

　延岡市吉野町の九州保健福祉大学（兒玉修学長）は１９日、高校生らを対象としたオープンキャンパスを開き、県内外から親子連れなど約１５０組が参加、実習体験などを通じて各学科の特色に触れた。

　なるべく早く進路選択に役立ててもらいたいと、例年の夏休み時期から前倒しして、初めて６月に実施。新型コロナウイルス感染防止のため密集しないよう、事前申し込みで人数を制限し、大分方面と宮崎方面は無料送迎バスも運行した。

　４学部８学科が講義室や実習室にパネルや機器類などを展示し、学科ごとの特徴や目指せる職業などを紹介。それぞれに実習の体験や、在学生による相談コーナーが設置され、参加した生徒らはリラックスしながらキャンパス内を巡った。

◆薬学科や動物生命薬科学科に多くの生徒

　このうち、国家試験の合格率が高いことで知られる薬学部薬学科では、薬の調剤や分配、患者ロボットを使った薬剤師の養成教育などを体験。カルボン酸とアルコールを使って果物の香りを作る実験は人気を集めていた。

　また、「愛玩動物看護師」を養成する同学部動物生命薬科学科は、この春から九保大が九州で唯一、国家試験の受検資格を得られる養成大学に認められたこともあり、多くの生徒が見学。犬の耳掃除の実演、縫合や採血の手技を身に付ける実習の体験などで興味を深めながら、動物病院の看護師になるまでの資格勉強などについて説明に耳を傾けていた。

　宮崎市から母親と訪れていた宮崎北高校３年の渡邊千春さんは「薬学部への進学を目指していて、自宅に近い県内の大学がいいと思い来てみました。こちらの質問にとても丁寧に答えていただき、好印象を受けました。進路の参考にさせていただきます」と話した。

　学食も開放され、参加者は豊富なメニューがそろった昼食を注文して、大学生気分を体験した。

　オープンキャンパスは７月２４日と８月２１日にも予定している。問い合わせは九州保健福祉大学入試広報室（電話０１２０・２４・２４４７）。