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遊具とメッセージ送る−聖心ウルスラ学園高と聡明中

本紙掲載日:2022-06-28
8面
メッセージカードを書いた聖心ウルスラ学園高の生徒
市役所にメッセージカードと遊具を届けた生徒会の富山さん(左)と今田さん。写真に写っているのは遊具の一部

独に避難−ウクライナの人たちへ

 延岡市緑ケ丘の聖心ウルスラ学園高校(佐田栄子理事長、佐々木逸夫校長)と併設の中高一貫校の聡明中学校(同)の生徒らは17日、ロシアによる軍事侵攻が続いているウクライナの平和を願い、メッセージを書いた。遊具寄付を呼び掛けていた延岡市役所へ?日に遊具とともに届けられた。ドイツに避難しているウクライナの子どもたちに送られる。

 メッセージは、同学園で16、17日にあった文化祭「ウルスラ祭」に合わせた生徒会企画。両校の生徒会役員と教職員がウルスラ祭のテーマについて話し合いながら、「(侵攻が続く中)改めて平和について考えたい」と思いを一つにした。

 同市では5月に、行政や延岡商工会議所が東京五輪のホストタウン相手国であるドイツのボトロップ市から要請を受けて、同市へ避難しているウクライナの子どもたちに遊具を寄付しようと実行委員会(赤須晃治会長)を立ち上げた。そのことを報道で知った生徒らは、メッセージを遊具と一緒に届けてもらえるようお願いしたという。

 メッセージは、中高生約600人が、ウクライナの国花がヒマワリであることにちなんで画用紙で作成したヒマワリのメッセージカードに、「平和と幸せを願います」「私たちの祈りはあなたたちと一緒です」など、自身の思いを英語で手書きしたもの。

 「将来小児科に勤め、海外で働きたい。将来会えた時にいろんな話がしたいという思いを込めた」という内村友駿さん(学園高看護科1年)は、「僕たちにできることはまずは身の回りのこと。身の回りの人と仲良くならないと平和にはつながらないと思う」と話した。

 両校生徒は併せて遊具の寄付を呼び掛けた。バドミントン、ボール、縄跳び、砂遊び用のおもちゃ、ヘルメットなど、購入した物や家に眠っていて使っていなかった新品などが寄せられた。また、生徒会が毎月行っている募金活動の益金で購入した遊具もあり、大袋4枚分のおもちゃが集まった。

 23日、同高生徒会長の富山雅楽さん(普通科3年)と、同中生徒会長の今田向星さん(高等部2年)が市役所を訪れ、担当課職員にメッセージカードと遊具を手渡した。

 今田さんは「全校生徒が関心を持ってくれていてうれしい。一日でも早く避難が終わって、元のウクライナに戻ってほしい」、富山さんは「コロナ禍でなかなか生徒全体で取り組む活動ができない中、誰かを助ける活動ができて良かった」と話した。

 同市の実行委が呼び掛けていた寄付は24日で締め切られた。約30の個人、団体から遊具が寄せられたという。

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