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持続可能な町づくりへ

本紙掲載日:2022-07-05
1面
がまだせ市場で行われた高千穂まちづくり公社オープニングセレモニー

町が100%出資−高千穂まちづくり公社オープン

◆物産直売所、道の駅もリニューアル

 地域経済を活性化し、課題解決に向けて高千穂町が資本金を100%出資する地域商社「高千穂まちづくり公社」(代表取締役・甲斐宗之町長)のオープニングセレモニーが1日、同町三田井のがまだせ市場であった。各方面の代表や議員ら37人が出席し、盛大に門出を祝った。

 高千穂まちづくり公社は「賢く稼ぐ」「人を呼び込む」「雇用をつくる」ことで持続可能な町づくりを実現しようと、町が6月1日に設立した。要職には町商工、観光協会長、JA高千穂地区組合長などが就いた。

 「情報発信を通じた関係人口創出」と「町内物産流通の再生」をテーマに、若年人口の流出、1次産業の衰退、地域内経済の活性といった、町が抱えるさまざまな課題の解決に向けて取り組む。

 セレモニーでは甲斐町長が「柔軟な発想と機動性を生かし、ふるさと納税額の増加、返礼品の開拓を含めて事業を連携させ、町内農産品や加工品等の売り上げ向上を目指す」とあいさつ。

 全国公募していた最高責任者(COO)として、全国商店街支援センターで地域活性化事業を多数手掛けた経験を持つ坂井昌宏氏(51)=東京都出身=を紹介し「私と同じ爽やかな51歳です」と会場の笑いを誘った。

 その後、坂本弘明議長と佐藤雅洋県議が祝辞を述べ、関係者による鏡開きを実施。下川登神楽保存会による神楽奉納やせんぐまき(餅まき)で公社の本格始動を飾った。

 この日はまた、同社が新たに運営を受託し、6月1日から改装工事などを進めていた物産直売所「鬼八の蔵」と「道の駅高千穂」のリニューアルオープンもあった。

 担当者によると、これまで町とがまだせ市場鬼八の蔵直売所利用組合が別々に行っていた運営を公社がまとめて担うことで、商品数や種類が充実し、生産者へのサポートもしやすくなるという。

 各店内には、新鮮な地取れ野菜や果実、同町で作られている菓子類、ブランド米、調味料などがめじろ押し。営業再開を待ち望み、町内外から訪れたさまざまな年齢層の客でにぎわった。

 リニューアル前から同所をよく利用していたという甲斐真由美さん(68)=同町三田井=は「内装が変わり品数も増えた印象。イベントを継続的に開催し、観光客だけでなく地元の人も楽しめるような場になることを期待します」と話した。

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