富島高が完全制覇

本紙掲載日：2022-07-05

8面

全２部門の団体、個人で優勝した富島高校ワープロ部。前列が速度の部、後列が技能の部で入賞した生徒

県高校ワープロ競技大会速度・技能の部－団体、個人優勝

　第７０回県高校ワープロ競技大会（県商業教育研究会主催）で、県立富島高校ワープロ部（田邊愛和顧問、村岡浬瑚部長、２０人）が「速度の部」と「技能の部」の両部門で団体、個人優勝し、完全制覇を成し遂げた。創部以来初の快挙。県北勢はこのほか、延岡商業高が速度の部で準優勝、技能の部で３位に入った。

　第６９回全国高校ワープロ競技大会と第６３回九州地区高校ワープロ競技大会の予選を兼ねた大会は、新型コロナウイルス感染防止対策として昨年に引き続き、１０校が参加してリモートで開催された。

　部門は、制限時間１０分で与えられた原稿をより早く正確に打ち込む「速度」と、課題の通信文書を作成する「技能」の二つ。速度は総字数からミスを引いた純字数、技能は２００点を満点とする加算方式で競った。

　エントリーは速度に１０校７７人、技能に７校４９人。それぞれ個人競技を兼ねており、各校上位３人の合計点数で団体の順位を決めた。

　速度は、昨年の全国大会を経験した村岡部長が個人優勝、古庄純加さん（ともに３年）が２位に入賞。２人に甲斐咲さん（２年）を加えた３人の合計純字数は４０５０字。２位の延岡商を１８１字上回り、２連覇を果たした。村岡部長はノーミスの正確賞も獲得した。

　技能は、入賞を逃した昨年から大きく飛躍。個人で渡辺飛翔さんが優勝、川邊蘭さんが２位、尚詠麗奈さん（ともに３年）が３位に入り、３人の合計得点は４１３点。２位の都城商に３７点差で勝利した。黒木美桜さん（２年）が優良賞を受けた。

　昨年、赴任３年で３３年ぶりの速度団体優勝に導いた田邊顧問は「昨年と違うことをしたわけではない。基礎、基本、当たり前を大事にすることだけ。しっかり意識して取り組んでくれた」と生徒をたたえた。

◆九州・全国大会「１位目指す」

　ワープロ部初となる技能団体優勝の柱となった渡辺さんは、１年の時は速度を専攻していたが、田邊顧問のアドバイスで２年から技能へ転向したという。

　当初は我流を貫いていたが、なかなか成績が上がらず。最上級生になり「後輩にかっこ悪いところを見せられない」。プライドを捨て、同級生の川邊さんに教えを請うた。「速度で負けていると思っていたが、技術だった。川邊さんに教わってから速度もさらに伸びた」。以降、急成長し、本番では自身過去最高の１５５点を挙げた。

　技能は全国大会がないため九州大会が最後。「一人でも今のメンバーがいなかったら（県大会で）優勝できなかった。九州でもみんなと頑張りたい」。

　速度で２度目の九州、全国大会を控える村岡部長は「県大会優勝はうれしいけど、練習より数字は良くない。練習の質をさらに良くして九州も全国も１位を目指す」と意気込んだ。

　結果は次の通り。

◇速度の部◇
【団体】
①富島（村岡浬瑚、古庄純加、甲斐咲）②延岡商（河野有希、米良桃香、髙橋愛）③日南振徳

【個人】
①村岡浬瑚（富島）②古庄純加（同）③河野有希（延岡商）③米良桃香（同）▽優良賞＝髙橋愛（延岡商）▽正確賞＝村岡浬瑚、河野有希

◇技能の部◇
【団体】
①富島（渡辺飛翔、川邊蘭、尚詠麗奈）②都城商③延岡商（甲斐翔愛、黒木里咲、鍋田琴花）

【個人】
①渡辺飛翔（富島）②川邊蘭（同）③尚詠麗奈（同）▽優良賞＝黒木美桜（富島）甲斐翔愛（延岡商）