松下氏４選果たす−２０万票、５氏を圧倒

宮崎選挙区投票率４７・５２％−参院選

◆黒田氏、迫るも及ばず

　第２６回参議院議員選挙は１０日、投開票され、自民党現職の松下新平氏（５５）＝公明党推薦＝が２０万５６５票を獲得し、４選を果たした。立憲民主党新人の元気象キャスター黒田奈々氏（４８）＝社民党支持＝は１５万９１１票、国民民主党新人の衆院議員元公設秘書黒木章光氏（４５）は３万１６２票で及ばなかった。

　当日有権者数は８９万８５９８人（男４１万９９０５人、女４７万８６９３人）。投票率は４７・５２％で、選挙区では過去最低だった前回（４１・７９％）を５・７３ポイント上回った。

　松下氏は外交と防衛、物価高対策、感染症対策と社会・経済活動の両立などを主張。３期１８年の実績と経験をアピールし、「このふるさとを守り抜く」と訴えてきた。

　県農民連盟など主要団体から推薦を受け、党県連の各支部、党所属の地方議員らの支えで安定した戦いを展開。引き締めと比例区を含めた投票の呼び掛けに注力し、各地区でまんべんなく票を獲得した。

　松下氏は２００４年の参院選に無所属で立候補し初当選。１０年から自民公認として当選を重ね、総務副大臣や国土交通大臣政務官などを歴任してきた。

　黒田氏は農山漁村の所得向上のほか、物価高対策、消費税減税、子育て支援の充実などを主張。元気象キャスターとしての知名度を生かして浸透を図り、「政治を変えよう。政治を動かそう」と訴えて支持を広げてきたが、届かなかった。

　黒木氏は、積極財政に転換する経済政策や安全保障などの政策を主張。県北を中心に宮崎市や都城市などで支持拡大を図ったが、限定的だった。

　諸派新人の政治団体・参政党宮崎支部長今村幸史氏（４９）は１万５６７０票、共産党新人の党県青年学生部長白江好友氏（３３）は１万２２６０票、ＮＨＫ党新人の元会社員森大地氏（３０）は８２５５票だった。