今月１５日に証書授与式

県内初、成人式対象者は１８歳−美郷町

◆１９、２０歳は来年１月に実施

　４月の民法改正で成人年齢が引き下げられたことを受け、美郷町は成人式の対象者を１８歳に変更する。変更初年の今年度は調整のため、異例の３学年、年度内の１８〜２０歳到達者が対象となる。今年度の１８歳到達者を対象に、成人証書授与式を今月１５日に行い、１９、２０歳は来年１月３日に実施する。その後、２０２３年度からの成人式は１７、１８歳を対象に８月のお盆時期に開催する。１８歳対象の式典は、今のところ県内市町村で唯一という。

　町教委の生涯学習担当によると、成人式の対象年齢引き下げに関しては、その意義などについて庁内で協議を重ねてきた。方向性を決めた際には町内３地区で説明会、意見交換会を開き、１９、２０歳の対象者の保護者の中には反対する人もいたという。

　それでも町は、「誰のための成人式か」を念頭に、「社会では１８歳で成人とみなされ、多くの責任と義務が発生する。大人としての自覚を促す」などを理由に引き下げを決めた。保護者らには丁寧に説明し、理解が得られたという。

　１８歳の成人式は、出席する多くが高校３年生で、平服もしくは制服での参加となる。今年度の対象者は日向市や宮崎市の高校に通う３７人。ほとんどが出席する予定という。

　また、式典に合わせて「同窓会プロジェクトキックオフミーティング」を開催、２年後の同窓会へ向けての会議を行う。これは、これまでの成人式が同窓会という側面もあることから決めたもので、新成人が主体となって２年後の２０歳の同窓会を企画する。

　町は新しい成人式について周知を図ろうと、成人式についてのパンフレットとＱ＆Ａを作成し、町教委や北郷・南郷の各地域課に置いている。ホームページでも公開しており、「１８歳からさまざまな社会的責任が問われることになる。改めて成人式の在り方について考える時」と訴えている。

　県生涯学習課によると、６月１４日時点のまとめでは、美郷町以外は現行通り２０歳を対象に式典を実施する予定という。１８歳という時期が、就職や進学など進路決定の重要な時期にあり、負担が大きいなどが主な理由。