検査キットを無料配布−市医師会病院

対象・基礎疾患がない６４歳以下でコロナを疑う症状がある本人−２０、２１日・２７、２８日

◆延岡市独自の取り組み−その場で検査、薬も処方

　延岡市は２０、２１日と２７、２８日の土日曜に市医師会病院（出北）で、新型コロナウイルスの検査キット（薬事承認）計６００セットを無料配布する。市独自の取り組みとして、その場で検査してもらい、陽性・陰性を問わず、希望者には薬を処方する。

　時間は土曜のあす２０日と２７日が午前中のみの８時３０分〜１０時３０分。

　日曜の２１日と２８日は午前８時３０分〜１０時３０分と午後０時３０分〜２時３０分の２回。

　いずれの時間帯とも先着１００人分に達し次第、終了する。

　対象は基礎疾患がない６４歳以下で、せきや発熱、喉の痛みなど、新型コロナを疑う症状がある本人の来場が必須。感染防止のため自家用車でのドライブスルー方式のみとする。事前予約不可。

　家族代表者の運転免許証と、処方を希望する全員分の健康保険証を必ず持参。入場時にスタッフから免許証を写真撮影してもらって受け付けし、検査キットを受け取ったら医師会病院駐車場に止めた車内で自己検査する。

　検査結果にかかわらず医師の診断を受けた上で薬を処方してもらえるが、保険診療となるため自己負担が必要。薬の処方は小学生以上が対象となる。市医師会によると、処方は症状緩和とウイルス増殖を抑える薬を想定しているという。

◇目的は医療機関の負担軽減−趣旨を理解して利用を

　検査キット配布と現場処方は、新型コロナの爆発的な感染拡大で危機的状況にある市内医療機関の負担を少しでも軽減することが目的。このため市医師会は、症状が治まらないなどの理由であっても複数回利用することのないよう強く訴えている。

　また、重症化と感染拡大を防ぐためには、陽性判明後に「できる限り早めにステロイド（治療薬）と抗ウイルス薬（増殖抑止）を処方することが重要」と強調。市内では１５日までに自宅療養者が２万人を超えて、２万９３３人にまで上り、先週末から３０〜５０代の若い世代にも肺炎症状が増えているという。

　検査キットの無料配布が利用できなくても、陽性者の早期診断・治療に積極的な地域の医療機関も多くあり、「症状があれば早めに身近なかかりつけ医などに電話連絡し、検査してほしい」と呼び掛けている。