地元企業の魅力知って

県工業会県北地区部会−延岡工高で説明会

　県工業会県北地区部会人財育成分科会（島原俊英委員長）は２５日、県立延岡工業高校（山内武幸校長、６９９人）で県北地区企業説明会を開いた。県北の企業２０社が参加し、２年生２３４人とその保護者に仕事内容や技術、働き方、地元で働くことの魅力などを伝えた。

　生徒や保護者に勤労観や就職に関して考える場を創出し、地元企業への理解を深め、就職先の選択の幅を広げてもらうことなどを目的に開いている。毎年実施してきたが、昨年、一昨年はオンラインや動画視聴のみだったため、３年ぶりの対面開催となった。

　参加した生徒や保護者は、事前に会社概要などを見て選んだ会社の教室に移動。１回２０分を４回、計４社の説明を聞いた。

　このうち卒業生も働くキサヌキ（延岡市粟野名町）は男女ともに多くの生徒が希望。担当者は、東京や大阪などの大都市にある企業の内装や家具を製作することが多いことや、若い社員が多く平均年齢が３１歳であること、毎年技能五輪への出場者が出ていることなどを紹介した。

　また、社員食堂があることや、社内イベントが多くあること、納品した家具が使われている現場を訪ねる研修旅行があることなど、社員が働く上でのモチベーションや楽しみについても触れた。生活文化科の森友里愛さん（１６）は「自分の行きたい企業が決まっておらず、参考になればと説明を聞いた。とても分かりやすかった」と話した。

　一方、ＭＦＥＨＩＭＵＫＡ（日向市日知屋）は、心と体を健康に保って働いてもらおうと、お薦めのユーチューブ動画チャンネルを紹介したり、必要だと思う福利厚生制度について考えさせたりと、企業の説明から離れたユニークな内容。全国でトップレベルのものを紹介する「宮崎県ランキング」では、「何もないことを嘆くことなく、資源を生かすことが大事」と助言していた。

　土木科の上田大稀さん（１７）は「将来の夢があり進学を考えている。幅広い考えを持つという意味ですごく貴重な機会になった」、岡野凌大さん（１７）は「いろんな会社の話を聞き、宮崎県内での就職もいいなと思った」と話した。