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50周年を祝う−延岡手話サークルわかあゆ

本紙掲載日:2022-08-30
1面

松本会長「歩み止めず成長する」−延岡市社福センター

 延岡手話サークル「わかあゆ」(松本正美会長)の結成50周年記念式典が28日、延岡市三ツ瀬町の市社会福祉センターであり、出席したサークルや市聴覚障害者協会(日吉彰一会長)の会員ら約50人が節目を祝い、今後の発展を誓った。

 松本会長は、50年の歴史や人材育成の必要性に触れ「若い世代の会員拡大と活動のさらなる活性化を目指して知恵を出し合い挑戦し、60年、70年と歩みを止めることなく成長し続ける団体でありたい」と抱負を述べた。

 日吉会長は「私たちの一番大切な手話を健聴者が止めるのは簡単。でも、手話通訳のいない社会になると、私たちが目指す社会参加と平等が難しくなる。これからも手話を、サークル活動を長く続けてほしい」と期待した。

 市健康福祉部の児島典子部長は「障害のある方が社会参加できるような活動を継続してくれていることに感謝している」と祝辞。市社会福祉協議会の柳田泰宏会長は「皆で支え合う地域社会のため、今後も共に頑張っていきたい」と話した。

 代表者のあいさつは、同サークルの手話通訳士、浜田典子さんと田上雄太さんが通訳。聞き終わった出席者は、開いた両手を顔の近くでひらひらとさせる手話の拍手を送った。

 功労者表彰もあり、サークルの前身、市手話奉仕団初代事務局長の林田孝さんら9人が受賞。代表して会長を歴代最長の16年間務めた下本祐二さんが「続けてこられたのは、いろんな方の支えのおかげ」と感謝を述べた。

 林田さんは「聴覚障害者協会とサークルが車の両輪として互いに助け合い、聴覚障害者の人権を保障するとともに、文化活動やスポーツを楽しむ活動を続けてほしい」とコメントした。

 式典の2部では、50周年記念事業の一環で制作した市歌と市民憲章の手話動画がお披露目された。活動の軌跡を写真で振り返るスライドショーも上映され、出席者は「○さんじゃ」などと懐かしみながら、半世紀に思いをはせた。

 延岡手話サークル「わかあゆ」(前身・延岡市手話奉仕団)は、1972(昭和47)年8月26日に結成された。以降は式典などの通訳に加え通院などの個人通訳、ろう者らとの交流など聴覚障害者の人権と命を保障する活動に取り組んでいる。

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