樹齢２００年以上、下赤神社のご神木倒れる

向かいの民家、直撃を免れる−延岡市北川町

　台風１４号の影響で１８日、延岡市北川町の下赤神社（井本勲宮司）のご神木が、神社前の林道をまたぐ形で向かいの早瀬キヌヨさん（８０）方の横に倒れた。直径１・５メートル以上もある木が住宅敷地内に横たわっている。早瀬さんの家屋や人的被害はなかったが、現在、同林道は通行できない状態になっている。

　神木は樹齢２００年以上とみられるクスノキ。近くに住む総代の矢野純雄さん（７３）は「高さはおそらく３０メートルほど。父親が幼いころから立っていたと聞いている。地域のシンボルのような大木だった」と話す。

　同日午後５時ごろ、境内から約３０メートル離れた家屋で、根元から倒れていく神木を目にしたというキヌヨさんは「外の様子を見ようとたまたま２階に上がったタイミングで、枝の揺れが大きくなったと思った直後に横倒しになった」。倒木の音は風にかき消され、まったく聞こえなかったという。

　同境内では約２０年前に貯水槽の設置工事が行われた際、神木の根の一部を切除しており、キヌヨさんは「昨年亡くなった夫（純一郎さん）が晩年まで倒木を心配していた。家のことを守ってくれたのかもしれない」と話している。


◆センダン２本倒れる−日向市東郷町坪谷小

　郷土の歌人若山牧水の母校、日向市東郷町の坪谷小学校（荒神雅彦校長、１９人）の校庭にあるセンダンの木２本が倒れているのが分かった。台風１４号の強風で根元付近から折れたとみられる。

　いずれも直径は約１メートル、高さ５メートル以上もあり、樹齢は８０年以上とされる。児童の短歌作りでもセンダンを題材にした短歌は多く、正門付近にあるため児童、地域住民からも親しまれてきた。

　同校によると、児童は登下校時に見守ってくれたセンダンの被害を残念がっているが、手配ができ次第撤去する予定という。