夕刊デイリー新聞社は、本紙に掲載された写真の提供サービス(有料)をしています。
スポーツで活躍した場面の写真、ステージでの発表会、さまざまな行事で新聞に掲載された写真をご家族の記念に保存されてはいかがですか?
写真は本紙記者がデジタルカメラで撮影したもので、新聞紙上では白黒でも提供写真はカラープリントです。
写真のサイズと料金は次の通りです。
▽L サイズ 1枚 300円
▽LL サイズ 1枚 500円
▽A4 サイズ 1枚 1,200円
(A4サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加) |
L サイズ
(8.9×12.7センチ) |
1枚 300円 |
LL サイズ
(12.7×17.8センチ) |
1枚 500円 |
A4 サイズ
(21×29.8センチ) |
1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加) |
|
提供できない写真もありますので、まず、本社にお電話をください。
掲載日などをお聞きし写真を確認した上で準備します。
受け渡しは、本社または支社、支局に来社していただくことになります。
写真によっては提供サイズが限られる場合があります。
また、事件、事故、災害、選挙、肖像権に関係する写真や本社に版権のない写真は提供できませんのでご了承ください。
写真は個人的利用に限ります。
印刷物などに用いることはできません。
写真提供サービス開始とともに、これまでの貸し出しサービスは終了します。
お問い合わせ、お申し込みは
本社(電話番号 0982-34・5000、平日は午前9時−午後5時、土曜は午前9時−午後3時)へお願いします。
|
運営会社エリノアデザインラボ
◆「延岡のブランド化」目指して福岡出身の甲斐さん設立
日中はコワーキングスペースとして仕事場を、夜はスナックとして語り場を提供する「のべおかブランディング計画」(n計画)が延岡市幸町に誕生してから1年が過ぎた。運営会社「エリノアデザインラボ」代表の甲斐慶太朗さん(30)はn計画設立後、市のために数々の活動を手掛けてきた。取り組みに込めた思いや今後の展望などに迫った。
◇18年、Iターン決意
福岡県出身の甲斐さんは、東京都の大学に進学し、社会や地域の課題を発見、解決する力を養う政策学を専攻。その傍ら「学業がおろそかになるほど」バンド活動に没頭した。
バンドではベースのほか、ライブの企画や運営も担当。集客のための営業、チラシやポスターの作成などを行い、プロデュースやデザインの基礎を身に付けた。
卒業後はベンチャー企業に就職。営業部に配属され、身を粉にして働きマーケティングやブランディングの知識も吸収した。
延岡市に住むきっかけになったのは2018年、親戚の縁で同市の企業の社長に誘われたこと。勧誘されるうちに「この人と一緒に働きたい」と思うようになり、Iターンを決意した。
新たな職場では、新商品の企画や営業を担当。父親の故郷での生活にも慣れた頃、社会人1年目から考えていた「30歳までには独立する」という思いが強まった。28歳で退社し、一本立ちへの道を探り始めた。
ヒントとなったのは、周囲の人々の「延岡は何もない」という嘆き。「豊かな自然やおいしい特産物など魅力はたくさんあるのに、どうして『何もない』と思うのだろう」と不思議だった。
その理由を「延岡の〃いいもの〃が当たり前になっていて、その良さが実感できないのではないか。発信もされておらず、魅力に気付いていないのではないか」と考えた。
この問題を解決しようと19年、「デザインで地域の捉え方を変える」を理念とするデザイン事務所「エリノアデザインラボ」を設立。「延岡のブランド化」を目指し、新たな一歩を踏み出した。
◇仕事場、語り場として−アイデア磨くn計画
同ラボの事業は、「デザイン」と「地域ブランディング」の2本柱。デザイン事業ではホームページの作成などを、地域ブランディング事業では空き家の利活用などを行っている。
同ラボと同じ年に設立したn計画も、地域ブランディング事業の一環。「集まった多様な人材が対話し、時には一緒に働くことで悩みを共有したり、アイデアを磨いたりする場所にしよう」と日中は延岡初のコワーキングスペース、夜は宮崎に根付いたスナックの文化を取り入れた。
昨年12月からは業態などを変更。軽食をメニューに加え、昼夜を問わずカフェとして利用できるようにした。きめ細やかなサービスの提供などを目的に、大阪府からUターンした甲斐逸斗さん(23)を店長として雇用。コロナ禍でも少人数で利用しやすいよう、店内の改装も行った。
接客業で店長経験のある逸斗さんは「未来について熱く語り合えるような場所にしたい」と意気込む。甲斐さんは「コワーキングの機能を活用してもらいながら、常連さんだけでなく、若い世代の方々にも気軽に足を運んでほしい」と呼び掛ける。
◇ふるさと担う人づくり−35歳以下の世代で未来会議
デザイン関係の仕事のほか、インターン生の受け入れなど多くの活動を手掛けてきた中で、代表的な取り組みが「U(アンダー)35nobeoka未来会議」だ。
実施主体は、エリノアデザインラボなど3社で構成される任意団体「モヤモヤイノベーションラボ」。昨年、同市幸町の駅前複合施設エンクロスで、20年後の延岡を共に盛り上げる人づくりを目的に開いた。
会議には高校生から35歳以下の世代が集い、対話を通して仲間をつくったり、やりたいことを見詰め直したりした。参加者を35歳以下に絞ったのは、20年後に現役で働いているだろうと考えたからだ。
開催のきっかけは、娘の誕生だった。19年に結婚。翌年、第1子に恵まれた。「家族のためにも、地域のためにも、熱狂しながら自分の仕事に励まなければ」と気持ちを新たにした。
その一方で「この子やその友達が20歳になった頃、延岡はどうなっているのだろう」。少しの不安もよぎり、その思いに突き動かされた。
会議は3本立て。16日午後2時から、エンクロスで行われるのが最終回だ。甲斐さんは「さまざまな立場の仲間同士が協力し合えるような関係を築いてほしい。そして、参加者の中から未来のふるさとを担う人が育ってくれたら」と願う。
◇#ノベメシ−コロナ禍、飲食店を応援・昨年4月から持ち帰り情報発信
コロナ禍で消費が冷え込む中、市内の飲食店を応援しようと昨年4月、テイクアウト(持ち帰り)情報を発信するポータルサイト「#ノベメシ」も立ち上げた。
当初、20店舗ほどだったのが今では100店舗近くを掲載。#ノベメシのフェイスブックグループには1000人以上が登録しており、12月現在でも1日約100人は閲覧しているという。
◇今年は島野浦を活性化−文化、歴史生かし「魅力ある場所に」
今年は、延岡市の離島・島野浦を活性化させるプロジェクトを本格的に進める。昨年行われたビジネスプランコンテストで最優秀賞を受賞したことがきっかけだ。
コンテストでは、島野浦神社近くにある空き店舗を仕事、食事、生活ができる施設に改築し、中期滞在する来島者を増やすことを提案。県内外の応募者8人の中から選ばれた。
1階は飲食店にして、島内外の人が交流できるイベントを開く予定。2階はビジネスマンらのためのコワーキングスペースを構えるつもりだ。
来島者が宿泊する間は、漁師体験や島歩き、ビーチ遊びなど多様なアクティビティーを提供する。壮大なプロジェクトの第一歩となる改築工事は、早ければ4月に始まるという。
甲斐さんは、エリノアデザインラボを設立する前から定期的に区長らとの対話を繰り返し、夢を語った。島民からの期待は増し、「応えられるか不安だし、怖さもある」と打ち明ける。
しかし、「島ならではの文化や歴史を生かしながら、来島者はもちろん、地元の方々にとっても充実した時間を過ごせるような魅力ある場所にしたいし、活性化に貢献できるよう頑張りたい」。力強く決意を述べた。