コロナ禍の生きがい

シニアサッカー・ＦＣ延岡オーバー６０−紅白戦、はつらつプレー

　「おぉ、ナイスシュート」「こら！はよ走らんね」「そっちにパスじゃが」―。水曜の午前、延岡市の大貫河川敷にシニアサッカーチーム「ＦＣ延岡オーバー６０」の元気な声が響く。参加する全員が６０歳以上で、最高齢は８３歳。気持ちは今も若い時のまま、はつらつプレーで楽しんでいる。

　会員は６０代が２７人、７０代が２７人、８０代が２人。サッカー好きばかりで、練習には最低でも２０人は集まるという。体操やパスで体をほぐした後、３チームほどに分かれて紅白戦。練習では１５分間のミニゲームを何度も繰り返す。パスをつないでシュートしたり、ボールをまたぐフェイントで相手を抜き去るなど、多彩なプレーを披露。守備は本番さながらの激しさで、短い時間でもかなりの運動量だ。

　コロナ禍により、昨年は公式大会が減少。会員同士で気軽に楽しめる、毎週水曜のこの時間が生きがいになっているという。永田哲夫会長は「屋外の趣味を一つ持つことはいいですよ。さまざまな職業の人たちがいて、話題も豊富です」と語る。

　ＦＣ延岡は１９８３年に結成し、今年で３７年目。生涯現役を掲げ「友愛・友好・健康第一」をモットーに活動している。元々は延岡高校と延岡向洋高校（現・延岡工業高校）のＯＢがそれぞれのチームで活動していたが、高齢化に伴い、大勢で練習と試合ができるよう一つにまとめたのがチームの始まりだ。

　県シニアリーグ、西日本ＯＢサッカー連盟九州地域大会に加盟。リーグ戦やねんりんピック、西日本大会に出場している。日本サッカー協会が開く全国大会に出場した経験もある。

　「体力と技術の向上、会員の親睦を図りながらやっています。始めるのに遅いということはない。初心者も女性もぜひ参加してみてください」と永田会長。練習は毎週水曜午前９時から、大貫河川敷で行っている。