延岡しろやま支援学校から３人入賞

本紙掲載日：2021-03-22

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全日本年賀状大賞コンクール

◆文科大臣賞に石部夢蕾さん（小６）

　日本郵便が主催した「全日本年賀状大賞コンクール」版画部門で、県立延岡しろやま支援学校（橋本昭彦校長）聴覚障がい教育部門小学部６年の石部夢蕾さんが、小学４～６年生の部で全国２位に当たる「文部科学大臣賞」を、同３年の林田蒼一朗さんが同１～３年の部で３位に当たる「ＮＨＫ学園賞」を受賞した。

　同コンクールは「手書きの良さ」「手作りの良さ」に親しんでもらうことなどを目的に、版画、絵手紙、ことばの３部門を設け、幼児から一般を対象に募集。昨年１０月５日から今年１月８日までの期間に、計１０万３８６４作品が寄せられた。

　２人は、生鮮食品を入れるトレーと同じ柔らかな素材の板に、割りばしで書いて形を付けるスチレンボード版画で、約４時間をかけて制作した。

　今年のえと「牛」がテーマだったが、２人とも白黒ではなく、カラフルに表現。指導した美術担当の安在寿美教諭は「最初はびっくりしたが、白黒にこだわらずにカラーで表したのが良かったのではないか。想像力がすごいなと思った」。版に水彩絵の具を塗って、はがき大の紙を乗せ、バレンでこすり、めくるたびに「ワー」と喜びながら、何度もやり直しを重ね、完成させたという。

　橋本校長から大きな賞状を手渡された石部さんは「（文部科学大臣という）偉い人から大きい賞状をもらって、とってもうれしい」と笑顔。友人に年賀状として送ったところ「うまくできているね」と返事が届いたという。

　図柄を決める際には、通り掛かった道沿いで牛小屋を見たことを思い出しながら描いたそうで、「牛には模様があるが、白黒の牛だと面白くないと思った。いろんな色を使ってきれいにした」と工夫を説明した。

　「かっこいい牛にしたいなと思った」という林田さんも「とてもうれしかった」と受賞を喜んだ。黒くて丸い目が特にお気に入りで、「これからもかっこいい絵を描いていきたい」と話した。

　同校からは、知的障がい教育部門高等部３年の矢野匠さんも、同部門高校生の部で審査員特別賞を受賞。「絵を描くのが一番好き」という矢野さんは「版画を彫るのが楽しかった。うれしい気持ち」と喜んだ。

　県北からはこの他、「絵手紙部門」小学１～３年の部で諸塚村立七ツ山小３年の甲斐琥太郎さんが佳作、中学生の部で町立日之影中３年の戸髙心釉さんが奨励賞を受賞した。