聡明中１年生に講演

本紙掲載日：2021-03-24

7面

「一生懸命やれば成果が出る」

◆ヘラクレスオオカブトブリーダー河野博史さん

　ブドウ農家を営み、ヘラクレスオオカブトの世界的なブリーダー（家畜や植物の交配、繁殖、育種を職業とする人）として知られる延岡市北浦町の河野博史さん（５２）が１２日、同市緑ケ丘の聖心ウルスラ学園聡明中学校（佐々木逸夫校長、９８人）を訪れた。１年生４１人にヘラクレスオオカブトの飼育の仕方や仕事の魅力について話した。

　冒頭、生徒は河野さんについて紹介された動画を視聴。この中で、体長１７センチを超えるヘラクレスオオカブトを育てたこと、育てたカブトムシは「河野血統」と呼ばれ国内外で人気が高いこと、台湾など海外にも飼育法を教えに行っていることなどが紹介された。

　河野さんは持参したヘラクレスオオカブトの幼虫や成虫を見せながら飼育方法について説明。成虫に触れる時間も設けられ、生徒たちは、両手に収まらないほどの立派さを体感した。

　生徒からの質問「育てている上で大変なこと」には、カブトムシが生活するマットを自身がこだわって作っていること、２カ月に一度は必ず交換していることに触れ「１０年ほどいろいろ試しているが、作っても作っても、なかなか理想とするマットにつながらない」と苦労を話した。

　「カブトムシがどんな存在か」の質問には「小遣い稼ぎで始めたが、すぐにヘラクレスオオカブトにほれ込み、今は自分のすべてに近い状態。ヘラクレスのおかげで国内、海外の友人ができたし、芸能人から連絡をもらうこともある」と答え、「一生懸命やっていると成果が出るし、いろんな人が寄って来てくれる。皆さんも夢中になれることを見つけてもらえれば」と呼び掛けた。

　日下部天馬さん（１３）は、「何でも挑戦してみると、面白さを感じてくるのかもしれないと思った」と話した。