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特殊詐欺−外国からの寄付が口座に?

本紙掲載日:2021-04-10
3面
署長感謝城を手にする宮崎太陽銀行の見野次長と久留米署長(延岡警察署)

太陽銀行支店次長に延岡署が署長感謝状

◆相談され被害防ぐ

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、延岡警察署(久留米英樹署長)は8日、宮崎太陽銀行出北支店(事件当時)の見野忠義次長(48)=現宮崎市京塚支店次長=に署長感謝状を贈った。

 同署によると、見野さんは3月24日午後、出北支店窓口で応対した市内の70歳男性から「オーストラリアに住む人からお金を送ってもらうことになっている。数百万ドルを受け取るが、税金の支払いや受け取った後、自分の口座にお金を入れることはできるのか」などと訪ねられ、詐欺被害に遭っている可能性があると判断。拒む男性を説得して警察に通報し、被害を未然に防いだ。

 男性はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で知り合った豪州在住の日本人女性という人物から、過去の居住地が近かったと知らされたのを機に、メールでの文通を開始。「亡くなった夫の遺産を日本の慈善団体に寄付したい。いったんあなたの口座に送金したい」と伝えられたため、それが可能なのかを尋ねに来店したという。

 通常窓口ではなく融資コーナーを訪れたことで、たまたま応対したという見野さんは、「相手が真面目な方で、説明を聞きに来ていただいたことで気付くことができた」と振り返った。

 同署刑事2課によると、今回は直接被害はないものの、見逃していれば、送金手数料などの名目で現金をだまし取られる可能性があったという。同署で久留米署長から感謝状を受け取った見野さんは、「新手の詐欺とのいたちごっこにはなるが、お客さまの財産を守るため、これからも意識を高くアンテナを立てていきたい」と力を込めた。

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