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五ケ所高原で野焼き

本紙掲載日：2021-04-15

3面

五ケ所高原で行われた野焼き

公民館が数年ぶりに－高千穂

　高千穂町の五ケ所公民館（富髙英治館長）が数年ぶりに五ケ所高原で野焼きを行った。住民ら約２０人が１時間半ほどかけて約３ヘクタールを焼いた。

　同公民館によると、秋になると毎年、同公民館が刈り取った草を牛の餌用にと畜産農家に提供しているが、昨年は雨のため、刈った草をそのままにしていた。そのため、久しぶりに野焼きをすることになった。

　風向きに注意しながらトーチで枯れ草に火をつけると、「パチ、パチ」と音を立てて炎が立ち上った。参加者が火が広がり過ぎないようスギやヒノキの枝で火の元をたたくなどしながら安全に配慮して作業した。

　標高約８００メートルの同高原には県版レッドデータブックで絶滅危惧ＩＡ類に指定されているヒメユリなど希少植物が自生している。野焼きに参加した五ケ所高原ゴマ姫の草原を守る会の甲斐英明会長（７２）によると、「雑草や雑木が焼けて草原の維持や新芽の成長につながる。野焼きを見ると、春が来たと感じますね」「小さい頃は地域総出で数日かけて広い高原で野焼きをしていた」という。

　現在も数地区でそれぞれ春先に行っており、五ケ所高原で春の風物詩になっている。

五ケ所高原で野焼き

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