知事「今週が最大の勝負」

赤圏域の日向・東臼杵

◆３０日めど行動要請状況を冷静に注視

　日向・東臼杵の赤（感染急増）圏域化から１０日が経過した２０日、河野知事は会見を開き、「行動要請への協力で、感染が大きく広がる状況は防ぐことができている」と述べた。３０日までをめどとしている行動要請は「検査や感染の状況を冷静に注視したい」と、早期解除の可能性に含みを持たせた。

　日向市では１０日に繁華街でのクラスターが分かり、すぐに赤圏域化。外出自粛や飲食店への時短営業を要請した。２０日の時点で関連飲食店は４０店舗以上、感染者は６３人に上った。

　第３波までの検証を生かして、早期の強い対策とともに、感染の広がりを探知する検査を強化。繁華街の利用者、従業員を対象に、１２４４人を一斉検査し、３人の陽性を確認した。

　また、重症化リスクが高い高齢者へ感染拡大を防ぐため、関係者の感染が確認された２件の高齢者施設では、複数回の検査を実施。１施設で入所者３人の感染は確認されたが、ＤＭＡＴ（災害医療支援チーム）の派遣など即座に対応した。

　２０日までに、感染者の接触者を調べる積極的疫学調査はおおむね終了。感染が確認された高齢者施設での調査、検査を進めていく。

　知事は「一斉検査の陽性者は検査時無症状で、本人も知らぬ間に広げることを防ぐこともできた」と示した。

　約８万７千人の同圏域で、直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数は最大６５・３人になったが、２０日は１８・７人に減少。「当初から２週間で解除できないかという思いはあった。まだ調査、検査中はあり、まさに今週が最大の勝負になる。（要請の解除など）見通しは早めに示していきたい」とした。