２病院で開始、ワクチン集団接種

７５歳以上の２００人が済ませる−延岡市

◆５月中旬から個別接種も

　７５歳以上の一般高齢者を対象とした新型コロナワクチンの集団接種が２５日、延岡市の延岡共立病院（山月町）とあたご整形外科（愛宕町）の２病院で行われ、事前に予約していた一部の一般高齢者約２００人が接種を済ませた。

　このうち、約９０人が接種した延岡共立病院では、赤須郁太郎院長ら医師４人をはじめ看護師、事務員の計２６人態勢で対応した。

　午前９時から受け付けを開始し、医師が２部屋に分かれて予診を行った後、看護師が四つのブースでワクチンを接種。接種後は約１５分間、副反応がないか経過観察が行われた。

　この日は外科・整形外科の休日当番医だったため、一般外来と導線を分けたほか、円滑に進めるため駐車場には誘導係が配置された。

　接種を済ませた８８歳女性は「義理の娘がスマートフォンを使って予約してくれました。『予約が取れた』と聞いたときは宝くじが当たったようにうれしかったです。無事に接種できてほっとしています。収束したら県外に暮らす大学生の孫に会いに行きたいです」。

　７８歳男性は「『予約が取れれば打とう』くらいの軽い気持ちで直接電話をかけたら１回でつながりました。あまり出歩かないようにしていますが、まだ現役で仕事を続けているので、これで一安心です」と話した。

　市によると、国から供給された今月分のワクチン数がごくわずかだったため、今回の集団接種を受けられた一般高齢者は７５歳以上のごく一部に限られた。

　今後は供給が安定すると見込まれる５月中旬以降、市内約５０カ所の医療機関で個別接種が行われる計画で、引き続き７５歳以上を優先しながら６５歳以上の一般高齢者の接種を進めていく。また、今回の２病院のほか市内の公共施設などでの集団接種も今後検討していくという。