新型コロナ−変異株疑い、最多の２６人

県内２１人−２９日

　県と宮崎市は２９日、県内で新たに２１人（２１７３〜２１９３例目）が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県北在住は日向市が３人。県内の累計は２１９３人になった。また、同日発表分までに新たな変異株疑いが最多の２６人確認され、累計は９１人となった。

　県の発表は日向市３人のほか、都城市２人、国富町１人。宮崎市の発表は１５人。

　日向市の３人は、７０代男性、３０代女性、１０代男性で、いずれも２８日に発表された同市６０代女性の家族・親族。保健所の疫学調査に伴う行政検査で陽性が判明した。

　都城市の２人は４０代女性と１０代男性の家族で、１０代男性は医療機関を受診して受けた検査で陽性と分かった。国富町の３０代女性は、２７日発表の宮崎市４０代男性と接触歴があった。

　県感染症対策室によると、６人の濃厚接触者の有無や、クラスター（感染者集団）との関連などについては、現在調査中という。

　宮崎市によると、市内１５人の内訳は、男性９人、女性６人。年代別では７０代３人、６０代１人、５０代２人、４０代２人、３０代５人、２０代２人。

　このうち９人については、２９日までに発表された陽性者の家族や親戚、友人、同僚など接触者で、うち１人は大阪府からの来訪者との接触歴もあった。別の２人は県外（東京、福岡）からの来訪者との接触歴、１人は福岡への訪問歴があるという。３人は調査中という。

　県内の２８日時点の入院は３３人で重症者は１人。県北は日向東臼杵圏域（１８病床）で１人、延岡西臼杵圏域（４４病床）で１１人が入院。宿泊・施設療養中は８３人で、このうち宿泊療養は宮崎市内２３人、延岡市内１１人、都城市内９人。施設療養は３２人、自宅療養は８人。入院・療養調整中は２５人。

◆変異株の増加に危機感−連休中の感染防止対策を

　県は２９日、新型コロナウイルス変異株疑いの陽性者が同日発表分までに最多の２６人確認されるなど増加している現状に危機感を示した上で、大型連休のスタートを踏まえ、従来の株も含めた感染防止対策の徹底を改めて呼び掛けた。

　感染症対策室の有村公輔室長は、変異株疑いの状況について「件数が増えてきているのは間違いない。全国的な動きと同じく従来株などとの入れ替わりが進み、主流になってきていると考えている」と危機感を示した上で、リスクに厳重な注意を払う重要性を強調。

　ただし、感染から身を守る方法については従来株と同じであることから、県外との往来自粛などのほか、マスクの正しい着用や小まめな手洗い、３密（密閉、密集、密接）の回避、換気など、従来の感染防止対策のさらなる徹底を求めた。

　有村室長は「第４波の急拡大を防ぐ瀬戸際。仕事でやむを得ず往来する場合は感染防止対策を徹底してほしい。県外の人や知人・友人との会食はできるだけ控え、帰省も可能な限り自粛するなどし、連休に感染を防ぐ意識で協力をお願いしたい」と話していた。


◆県立学校でクラスター

　県教育委員会は３０日午前、県内の県立学校で新型コロナウイルス感染症のクラスター（感染者集団）が発生したことを明らかにした。概要は午後に発表する。


◆３０日、２０人未満

　県は３０日午前、新型コロナウイルスの新規感染者が２０人未満になる見込みと発表した。確定値は午後に発表する。