県独自、緊急事態宣言－１月に続き２回目

本紙掲載日：2021-05-10

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「宮崎市や県外からの感染に対する〃防火壁〃を」と緊急事態宣言を発令した河野知事（９日、県庁）

３１日まで、外出自粛要請

◆営業時間短縮は宮崎市が対象

　県は９日、「県独自の緊急事態宣言」を発令した。国の宣言に合わせて期間は今月３１日まで。県民には原則、外出自粛を要請し、飲食店の営業時間短縮要請は、すでに実施中の宮崎市を対象とする。発令は１月７日に続いて２回目。

　全国的な感染急増と合わせ、九州全県で直近１週間人口１０万人当たりの新規感染者（新規報告数）が１５人以上に。県内は同２６・７人（全国１５位）で、特に宮崎市は５２・７人と、数字は全国２位の兵庫県（５３・１人）に匹敵している。

　国の指標では新規報告数と療養者数がステージ４（感染爆発段階）を上回り、病床占有率（ステージ３＝感染急増の目安２５％）は２１・４％など、総合的にはステージ３。しかし、さらなる感染者や入院者が増加する可能性は高く、先んじて発令を決めた。

　発令の目的は、①宮崎市の感染の早期沈静化②他圏域への拡大、県外からの持ち込みを防ぐこと─。知事は「県内外からの延焼に対する〃防火壁〃」とイメージを語った。

　県民は原則、外出と県外との往来は自粛。特に「宮崎市の往来は慎重に判断を」と呼び掛ける。県外からの来県自粛も呼び掛け、イベントもできる限り延期するよう要請する。

　時短要請は、飲食店などで複数のクラスターが発生した宮崎市を対象に。同市内は赤圏域に指定した３日に時短要請を行っており、要請期間は当初通り２３日まで。それ以降は感染状況を見極め判断する。

　また、宮崎市以外も、新規報告数が２０人を超え、飲食店などでの感染急増の可能性がある場合などは、追加を検討する。

　河野知事は「さまざまなご負担、不自由をかけること、知事として重く受け止めている。協力により早期の封じ込めを図り、早期の県民生活、経済回復を図りたい。変異株も対策は同じで、基本的な感染防止対策のより一層の強化を」とコメントした。

　「まん延防止等重点措置」については、速やかに国に要請ができるよう、調整を進めているという。