南部地域散策ガイドを作成−延岡市

伊形・土々呂・一ケ岡を紹介

　延岡市は伊形・土々呂・一ケ岡地区の自然や文化、歴史、食などの観光資源を紹介する冊子「延岡市南部地域散策ガイド」を４千部作成した。道の駅など市内の観光施設や市役所で配布し、地域活性化につなげる。

　冊子はＡ４判、全１０ページのフルカラーで、地域に点在する「歴史的建造物・寺社仏閣」、飲食店や特産品製造・販売所をまとめた「南部地域ならではのおすすめグルメ」、行事や文化活動を紹介する「海を活（い）かしたイベント・アクティビティ」の３テーマで構成。見どころや主要施設を落とし込んだ見開き地図もある。

　歴史的建造物・寺社仏閣では、大網漁法の発明で富を築いた日高亀市翁により１８９６（明治２９年）に建てられ、市有形文化財に指定されている赤水町の「日高家住宅（通称・ブリ御殿）」などを、建築様式の解説も交えながら、美しい写真とともに紹介。土々呂町の極楽寺や、地域住民のより所である神社や寺院には祭神やいわれも盛り込んだ。

　グルメは個性の異なる和洋飲食店や食材の取り扱い店などを、商品の魅力を交えて発信。イベント・アクティビティは伝統行事の「土々呂流れ潅頂（かんじょう）」、地域イベントの「ととろ浜まつり」、マリンスポーツ振興に取り組む「マリンレジャートトロ海洋クラブＢ＆Ｇ」などをクローズアップしている。

　市は南部地域のにぎわい創出を目的に、２０１９年度から観光資源の調査・分析に着手し、その結果を基に観光宣伝事業の一環として冊子を作成。市観光戦略課は「まずは市民の皆さんに南部地域の魅力を知ってもらいたい。新型コロナウイルスの感染予防策を徹底した上で、地域を周遊して楽しんでいただければ」と呼び掛けている。