県北１１校の主力紹介（１）

本紙掲載日：2021-07-01

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第１０３回全国高校野球選手権宮崎大会

◆高千穂－ピンチも平常心
１回戦ＶＳ小林秀峰（１０日午前９時、サンマリンスタジアム）

　先制点を取って流れをつかみ、一つずつアウトを取って競り勝つ野球。選手間でチームの強みや特徴を共有しており、主将で捕手の戸髙柊は「積極的に攻めて得点し、守備ではアウトを確実に取っていきたい」と試合展開を描く。

　攻撃は、長打力のある上位打線を軸に得点を重ねるスタイル。出塁率が高く、パンチ力もある１番の江藤大和は「初球から積極的に振っていく」とチームを勢いづける打撃を目指す。クリーンアップを担い、好機に強い戸髙は「広角に打ち分け、長打も含めて状況に応じたバッティングをしていきたい」と意気込む。

　投手は３年の佐藤淳哉と遊撃手の江藤、２年の尾前慶久郎、佐藤悠の継投。制球力があり、直球と変化球のバランスがいい佐藤淳は「ピンチでもできるだけ平常心を保ち、ストライク先行で投げたい」。マウンド度胸がある江藤は「強気でインコースを攻めて打者を抑えたい」と抱負。

　力強く「確実に打ち取っていく」と口をそろえる２人。投手に加え、センターラインを中心にした守りでロースコアゲームを狙う。

◆延岡商－全力で戦う
１回戦ＶＳ小林西（１０日午後０時４５分、アイビースタジアム）

　新チーム結成当初は、守備からゲームをつくっていたが、秋の大会でつまずいた。原因は、安打を打つことができず好機をつくれなかったこと。敗戦から得た課題の打撃を中心に強化を続け、攻撃特化のチームへと変貌した。「５点以上取る」ことを目標に掲げこの夏、実力を発揮する。

　打撃の中心となるのは、主軸の髙木颯航。積極的に振るパワーヒッターで、当たれば外野の頭を軽く越す長打力を持っている。「残っているランナーを全員かえすつもりで打席に立つ」と気合十分。他にも主将の井本巽稀など、上位打線は勢いに乗ると爆発力がある。２年生で唯一の先発起用の林田大和などの走力も絡め、得点につなげたい。

　守備の要は、甲斐雅玖と河野朱海のバッテリー。横と斜めに変化するスライダーで追い込む。内外野陣も守備判断が早くなり、一歩目が速くなったことで対応力が上がった。捕手の河野は「内外野も引っ張れるリードをする。攻撃につなげられるような守備をしたい」

　走攻守がうまく絡めば、上位校にも迫れる。井本主将は「やるしかないと腹をくくった。今までしてきたことを信じて全力で戦う」。甲斐は「最少で抑え、チームに貢献。打撃でも好機があれば得点を狙いたい」。１回戦で私学に挑む。

◆富島－流れ呼び込む１本を
１回戦ＶＳ鵬翔（１１日午前９時、サンマリンスタジアム）

　攻守でチームを引っ張るのは主将の木村莉基。選球眼が良く、甘い球を見逃さない積極性が持ち味。春の大会準決勝では、同点となる２点本塁打を放つなど、長打力と勝負強さも兼ね備える。

　主将としての役割を明確に自覚しており「自分の結果が出なくても、笑顔を絶やさずに誰よりも声を出して盛り上げ、チームのためにできることをやっていきたい」と前向きな姿勢を貫くつもりだ。

　追い込まれても安打が期待できる村上大地は「チャンスを生かす打撃をする」と意気込む。その村上に好機をつなげるのが、佐藤佑と河野圭佑。佐藤は精神的な支柱としても不可欠で「どうすれば雰囲気が良くなるかを常に考え、実行したい」。堅守も光る中堅手の河野は「外野に飛んできた球は、全部捕る気持ちで守る」と闘志を燃やす。

　主砲の桑畑歩武は、長打を広角に放てるのが魅力。変化球への対応力も高く、勝負強い。「流れを呼び込む１本を打って勝利に導く」と、鋭いまなざしで話す。捕手としては、盗塁阻止率１００％が目標。その「自信はある」と堂々と語る。