北郷さん、ベンドラメに期待

延学の教え子が五輪代表に−バスケット男子

　延岡学園高時代に「３冠」を達成したベンドラメ礼生（２７）＝サンロッカーズ渋谷＝が、バスケットボール男子の東京五輪代表に選出された。高校で才能を見いだし、３年間指導した北郷純一郎さん（えびの市）は「針の穴を通す確率で突破した。本当に良かった」と喜んでいる。

　福岡県出身のベンドラメは、筑紫野中学から延岡学園に進学。中学までは全国に名をはせる選手ではなかったが、同期入学の岡本飛龍（新潟アルビレックスＢＢ）などと切磋琢磨（せっさたくま）して成長。スピードのあるシュート能力と攻撃的なディフェンスで主力として活躍した。

　卒業後は、東海大学に進み、そこでも１年時から活躍。アシスト王、優秀賞、敢闘賞などを受賞し、大学バスケ界でも優秀な成績を収めた。大学在学時にアーリーエントリーし、現在のサンロッカーズ渋谷に入団。２０１８年にＢリーグオールスターに選ばれ、２０１９年ワールドカップアジア地区２次予選でＡ代表に初選出された。

　北郷さんによると、ベンドラメは高校の時から得点能力があり、判断力も優れていたという。勝負どころの嗅覚も良く、大事な場面でパスカットするなど流れを引き寄せる力があった。「何度も助けられた。五輪でも勝負どころで何かしてくれそう」と期待を寄せている。

　バスケットボール日本代表は２６日のスペイン戦が初戦となる。ベンドラメは、司令塔としてチームの核となる大事な役割。本番を前にした強化試合ではスチールから速攻につなげるなど、流れを変えるプレーが光っていた。米プロ協会（ＮＢＡ）でプレーする八村塁（ウィザーズ）、渡辺雄太（ラプターズ）らとともに五輪での活躍に期待したい。