同級生へ、ふるさとからのメッセージ

林田孝さん、写真集「愛宕山の四季」を出版

　延岡市桜園町在住の林田孝さん（７４）はこのほど、「愛宕山の四季〜思いを送る写真集」を自費出版した。非売品。愛宕山で９年間撮りためた花やチョウの写真を中心に約１００枚を一冊にまとめた。

　林田さんは延岡高校１７回卒、日本福祉大学卒の元市福祉課長。２０１２年、高校卒業５０年の節目に向けて「県北の情報を発信してほしい」と、東京にいる同級生から頼まれ、フェイスブックを始めた。当時、健康づくりを目的に週３回も愛宕山に登っていたことから、その際見つけた花やチョウを撮っては、「きょうの愛宕山」のタイトルで投稿。最近は２週間に１回程度に減ったが、今も続けている。

　このことを知る友人たちに勧められて、虎彦サロン（同市幸町）や九州電力延岡営業所（同市東本小路）などで写真展を開催。「身近な山で、こんな花が咲いているとは知らなかった」「この花の名前を初めて知った」と好評で、さらに写真集出版を勧められたという。

　花の写真は春、夏、秋、冬の項目に分けて計７６枚。群れ咲く真っ白なギンリョウソウ、栗の花、真っ赤に色づいたヤマモミジなどが美しい。チョウはアサギマダラ、クロヒカゲ、ゴマダラチョウ、ミヤマカラスアゲハなど１１枚。「最近〃はまって〃いる」というドローンで撮影した市街地や「土々呂チリメン船団」など１０枚も加えた。

　Ａ４判オールカラー、９０ページ。市職員時代から退職後も力を注いだ福祉関係の仲間、趣味の釣り仲間、そして関東や関西方面に住む同級生たちに送ろうと、５０部を作った。

　「自分の人生の記念になった。写真を見て、同級生たちが延岡のことを思い出し、時々は帰って来てくれれば、それが一番うれしい。ふるさとからのメッセージです」と林田さん。