初戦突破、連続１１年−延岡星雲

第１０３回全国高校野球選手権宮崎大会サイド

◆堅守で主導権譲らず

　雷の影響でおよそ１時間３０分遅れて始まった第２試合。延岡星雲の集中は途切れず終始、高鍋に主導権を譲らなかった。主将の岩田は「目指している守備からリズムをつくる試合ができた」。一丸の守りで独自大会の昨年を含めての連続初戦突破を、１１年に伸ばした。

　初回、先頭の森が右線二塁打を放つなど、前半に足も絡めた積極的な攻撃で２点をリード。７四死球と七回まで毎回走者は許したが、四、五回に岩田が二盗や一塁けん制でピンチの芽を摘むと、野手陣も取れるアウトを確実に取っていく。

　相手打線を警戒し、深く守っていた辻が中飛を計７回処理。「（投手を）楽にさせてあげたいというのが一番だった。ポテンヒットをなくすため、内野との連係を徹底してきた。それもできた」。

　九回には、遊撃手の森が三遊間の深い打球を続けて補殺。最後は高々と上がった補邪飛を岩田が受け止めた。森は「きょうは集中していた。九回を３人で守り切れたのは大きく。次もこの勢いで勝っていきたい」と誇らしげだった。

　「きょうは満点に近い。これを続けてまずは８強、そして優勝を勝ち取りたい」と岩田。堅実な守備でリズムをつくり、上を目指していく。


◇打ててよかった−高見（初回に先制二塁打を含む、２安打２打点）
先制がほしかったので、追い込まれても打ててよかった。今後もチャンスで回る場面が来るから、一発を出したい」


◇捕手の貢献大きく−角田太監督
「（捕手）岩田の好送球、リード面の貢献が大きかった。次もロースコアで、３点以内ならＯＫ。５点取れる攻撃ができれば」


◇バックが支え−佐保（先発の２年生左腕。１失点）
「緊張したけど、バックが支えてくれた。次は無駄な四球をなくし、低く低く、押していきたい」


◇後輩が抑えて気合−若本（五回を被安打１と完璧な救援）
「後輩が抑えてくれていたから、気合が入った。変化球でカウントを取り、打たせて取る投球ができた。次も勝つ」